27 / 355
運命の出会い
16
しおりを挟む
「ジェローム……どうぞ、召しあがれ…」
頭から真っ赤に染まったベルナールが、アレクシスの心臓を手の平に乗せ、差し出した。
「これは新鮮だな…まだこんなにうごめいている…」
ベルナールと同様に赤く染まったジェロームは、微笑みながら受け取った心臓を口に運んだ。
「……なかなか美味いものだな…
牛の肉よりも断然美味い…」
その様子に、ベルナールが突然大きな声を上げて笑い始めた。
「……どうしたのだ?」
「裸で生の心臓を手掴みで…
まるで原始人ではないか…
伯爵ともあろうお方が、なんとはしたない…」
「そういう貴公も、まるで大きなにんじんではないか。
上から下まで真っ赤だぞ…」
「にんじんとは酷いな…」
二人は顔を見合わせて笑った。
腹の皮がよじれるほどに…
「こんなに笑ったのは、久しぶりだ…
貴公のように気の合う者と出会ったのは初めてだ。」
「私もだ…
これからもそなたとは仲良くやっていきたいものだ…
ただし、アレだけはごめんだがな…」
二人は再び、声をあげて笑った。
「あまり遅くなっても屋敷の者達が心配するぞ。
さぁ、残りも早くたいらげてしまいたまえ。」
「私一人では多過ぎる。
貴公もどうだ?」
「そうだな…では、少しだけいただくか…」
生臭い血肉の宴は昼近くになってやっと終わった。
残ったのはアレクシスの骨と長く黒い髪の毛と食べ遺されたわずかな肉片だけだった…
二人はシャワーを浴び、お互いの全身を洗い流した。
「そうそう、約束は果たされたのだからそのロザリオをはずしてやらねばな……あぁっっ!」
ベルナールの架けたロザリオにほんの少し触れただけで、ジェロームの手の平は音を立て黒く焼け焦げた。
「ジェローム、忘れたのか?
おまえはもう私と同族になったのだ。
もはや、これはおまえにははずせん。」
そのことが納得出来ないのか、さらに試そうとするジェロームの手をベルナールが制した。
「無駄だ…手を痛めるだけだからやめておけ…」
ベルナールは焦げたジェロームの手の平に口付けた。
「貴公は本当に私の扱い方をよく知っておるな…」
シャワーを終えた二人はアレクシスの服に着替え、何事もなかったかのように屋敷を離れた。
頭から真っ赤に染まったベルナールが、アレクシスの心臓を手の平に乗せ、差し出した。
「これは新鮮だな…まだこんなにうごめいている…」
ベルナールと同様に赤く染まったジェロームは、微笑みながら受け取った心臓を口に運んだ。
「……なかなか美味いものだな…
牛の肉よりも断然美味い…」
その様子に、ベルナールが突然大きな声を上げて笑い始めた。
「……どうしたのだ?」
「裸で生の心臓を手掴みで…
まるで原始人ではないか…
伯爵ともあろうお方が、なんとはしたない…」
「そういう貴公も、まるで大きなにんじんではないか。
上から下まで真っ赤だぞ…」
「にんじんとは酷いな…」
二人は顔を見合わせて笑った。
腹の皮がよじれるほどに…
「こんなに笑ったのは、久しぶりだ…
貴公のように気の合う者と出会ったのは初めてだ。」
「私もだ…
これからもそなたとは仲良くやっていきたいものだ…
ただし、アレだけはごめんだがな…」
二人は再び、声をあげて笑った。
「あまり遅くなっても屋敷の者達が心配するぞ。
さぁ、残りも早くたいらげてしまいたまえ。」
「私一人では多過ぎる。
貴公もどうだ?」
「そうだな…では、少しだけいただくか…」
生臭い血肉の宴は昼近くになってやっと終わった。
残ったのはアレクシスの骨と長く黒い髪の毛と食べ遺されたわずかな肉片だけだった…
二人はシャワーを浴び、お互いの全身を洗い流した。
「そうそう、約束は果たされたのだからそのロザリオをはずしてやらねばな……あぁっっ!」
ベルナールの架けたロザリオにほんの少し触れただけで、ジェロームの手の平は音を立て黒く焼け焦げた。
「ジェローム、忘れたのか?
おまえはもう私と同族になったのだ。
もはや、これはおまえにははずせん。」
そのことが納得出来ないのか、さらに試そうとするジェロームの手をベルナールが制した。
「無駄だ…手を痛めるだけだからやめておけ…」
ベルナールは焦げたジェロームの手の平に口付けた。
「貴公は本当に私の扱い方をよく知っておるな…」
シャワーを終えた二人はアレクシスの服に着替え、何事もなかったかのように屋敷を離れた。
0
あなたにおすすめの小説
世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
いつまでもドアマットと思うなよ
あんど もあ
ファンタジー
二年前に母を亡くしたミレーネは、後妻と妹が家にやって来てからすっかり使用人以下の扱いをされている。王宮で舞踏会が開催されるが、用意されたのは妹のドレスだけ。そんなミレーネに手を差し伸べる人が……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる