深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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ゲームの始まり

20

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ベルナールは、食い散らされた男の亡骸を木陰に運んだ。
男の上着のポケットにベルナールは手帳をみつけ、それに目を落とす。



(なるほど…依頼人はアズラエルか…
あいつ、まだトレル達に関わっていたのだな…
まったくしつこい奴だ…)



戻って来たオルジェスと共に、ゾルファの亡骸を始末したベルナールは、何食わぬ顔で宿に戻った。



「ベルナール…俺…」

「どうだった?
初めて殺った感触は…」

「……最初はすごく怖かった…
全身の震えが止まらない感じだったけど…
おかしなもんだな。
だんだん、それが変わって来てるんだ。」

オルジェの呟きにベルナールはくすくすと笑う…



「おまえは成長したな…」

「本当か?」

「あぁ、本当だとも…
精神的なものだけではない。
先程の男のおかげで、私達の能力もあがっているはずだ…
あいつがもっと高位の悪魔なら、その効果はもっと高かったのだがな…」

「あんたは悪魔について詳しいんだな。」

「当たり前だ。
私はおまえとは違い、悪魔の中で育ったのだからな。」

「俺は、まだ気だけでは相手が悪魔か人間なのかさえわからない。」

「そのうちわかるようになるさ…」

「それで…トレルの所にはいつ行くんだ?
ルークはどうする?」

「……今しばらくは様子を見た方が良さそうだ。
あんな者を使っておまえのことを探そうとしてる奴がいるくらいだからな。
サマンサからおまえ達のこともバレてるだろうし、慎重にやらねばならん。
……ルークは、きっと戻って来るさ。」

「……もし、戻って来なかったら?」



その答えの代わりに、ベルナールは微笑んだ。
美しい天使のような微笑みの裏に隠された真意に気付いたオルジェスは、背中に冷たい汗が流れるのを感じた…
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