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ゲームの始まり
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「ま…まさか…!!」
「なぜだ!なぜ、トレルが…!!」
次の日、トレルの家の近くに身を潜めた三人は、驚きを隠せなかった。
なぜなら、柩を運んでいるのは、ランディと死んだはずのトレルだったのだから…
「ベルナール!お、俺は確かにトレルを…!!」
「……そういうことか……」
そう呟いたベルナールの口許が歪む。
「オルジェス…見ろ、トレルの姿を…
あの時のトレルとは別人だとは思わないか?」
オルジェスの瞳が一際大きく見開かれる。
「……トレルの奴…イアンを食ったな…」
「えっ?!」
ルークが短い声をあげ、その表情が強張った。
「じゃ…じゃあ、トレルは…
自分の命惜しさに、イアンを…」
ベルナールはオルジェスの瞳をじっとみつめ、ゆっくりと頷く…
「そうだ…奴は、イアンを襲い、イアンの心臓を食べて生き延びたんだ。
いや、心臓だけではなかろう…
あのままならあいつはいずれ死んでいたはずだ。
どう見ても、あいつの身体は病に冒されていたからな。
きっと、おまえに刺されなくとも、イアンを殺ることは考えていたのだろうな…
そして、イアンの内臓を食らうことによって、病をも克服した…
見ろ、あの若若しい姿を…」
「な…なんてことだ…」
オルジェスは拳を握り締めてうな垂れた。
「で、でも、オルジェスに刺されて弱った状態でイアンを殺るなんてこと…」
「……ランディだ……」
「……え?」
「ランディが手を貸したんだ。
……もしかしたら、奴は最初からそのつもりでランディを呼んだのかもしれん…」
「く…くそっっ!!」
オルジェスの拳が、固い地面に叩き付けられる。
「……これでわかっただろう…
あいつは、そういう奴なんだ…
……しかし、これは厄介なことになったぞ…
あいつが悪魔の身体を手に入れたとなると…これから、どんなことをしでかすか…」
「畜生!!
ベルナール、今度こそ殺ってやる!
あいつの息の音を止めてやる!
今夜、もう一度やらせてくれ!」
「……オルジェス…奴を甘く見るな!
あいつは今までのトレルではない。
悪魔のような心を持ち…そして、さらに本当の悪魔の身体を手に入れた…
それが、どれほど怖ろしいものか…
今後はどんな小さな失敗も出来ん…失敗は、私達の死を意味するのだからな…」
ルークとオルジェスは、ベルナールの重い言葉に思わず息を飲む。
「なぜだ!なぜ、トレルが…!!」
次の日、トレルの家の近くに身を潜めた三人は、驚きを隠せなかった。
なぜなら、柩を運んでいるのは、ランディと死んだはずのトレルだったのだから…
「ベルナール!お、俺は確かにトレルを…!!」
「……そういうことか……」
そう呟いたベルナールの口許が歪む。
「オルジェス…見ろ、トレルの姿を…
あの時のトレルとは別人だとは思わないか?」
オルジェスの瞳が一際大きく見開かれる。
「……トレルの奴…イアンを食ったな…」
「えっ?!」
ルークが短い声をあげ、その表情が強張った。
「じゃ…じゃあ、トレルは…
自分の命惜しさに、イアンを…」
ベルナールはオルジェスの瞳をじっとみつめ、ゆっくりと頷く…
「そうだ…奴は、イアンを襲い、イアンの心臓を食べて生き延びたんだ。
いや、心臓だけではなかろう…
あのままならあいつはいずれ死んでいたはずだ。
どう見ても、あいつの身体は病に冒されていたからな。
きっと、おまえに刺されなくとも、イアンを殺ることは考えていたのだろうな…
そして、イアンの内臓を食らうことによって、病をも克服した…
見ろ、あの若若しい姿を…」
「な…なんてことだ…」
オルジェスは拳を握り締めてうな垂れた。
「で、でも、オルジェスに刺されて弱った状態でイアンを殺るなんてこと…」
「……ランディだ……」
「……え?」
「ランディが手を貸したんだ。
……もしかしたら、奴は最初からそのつもりでランディを呼んだのかもしれん…」
「く…くそっっ!!」
オルジェスの拳が、固い地面に叩き付けられる。
「……これでわかっただろう…
あいつは、そういう奴なんだ…
……しかし、これは厄介なことになったぞ…
あいつが悪魔の身体を手に入れたとなると…これから、どんなことをしでかすか…」
「畜生!!
ベルナール、今度こそ殺ってやる!
あいつの息の音を止めてやる!
今夜、もう一度やらせてくれ!」
「……オルジェス…奴を甘く見るな!
あいつは今までのトレルではない。
悪魔のような心を持ち…そして、さらに本当の悪魔の身体を手に入れた…
それが、どれほど怖ろしいものか…
今後はどんな小さな失敗も出来ん…失敗は、私達の死を意味するのだからな…」
ルークとオルジェスは、ベルナールの重い言葉に思わず息を飲む。
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