146 / 355
さらなる復讐
12
しおりを挟む
*
「座らせてもらって良いか?」
「席なら他にも……
……なんだ、おまえらも悪魔か…
なんだかやけに気配が薄いな。」
酒場の片隅のテーブル席で、下級悪魔のブランドンは、オルジェスとベルナールを交互にみつめた。
「それはおまえの感度が鈍いのだろう。
私達は上級悪魔だ。」
「へぇ~……確かに、その物の言い方だけは上級悪魔のようだな。
その上級悪魔のおまえさん方が、こんなおいらに何の用があるってんだ?」
「そんなに急ぐことはあるまい。
まずは酒だな。」
ベルナールは、ワインと上等なブランデーを注文した。
「これは、あんたのおごりなんだろうな?
おいらはこんな高い飲み代、払えねぇぞ。」
「つまらん心配はするな。
好きなだけ飲むが良い。」
めったにありつけないうまい酒を目の前にして、ブランドンの表情には毀れんばかりの笑顔が浮かんだ。
「さぁ、どんどん飲めよ。」
ベルナールは、ブランドンに酒をすすめ、彼の機嫌がよくなった頃合を見計らって本題を切り出した。
「おまえは上級悪魔との伝手はあるか?」
「あぁ、もちろんだ。
おいらのお得意さんは上級悪魔が多いからな。」
「……実はな…
私達は、一度も貧しい暮らしをしたことがないのだ。
最近まではある人間の貴族の世話になっていたのだが、少し前に死んでしまってな…
これまでもそんなことの繰り返しだった。
そこで、考えたのだ。
これからは上級悪魔の世話になろうとな。
それならば、寿命の短い人間とは違い、こう度々探すこともいらないからな。」
「……なるほど、確かにあんたの容姿ならパトロンになりたがる女はいくらでもいるだろうな。」
ブランドンは、なめるような目つきでベルナールを眺め回した。
「出来るだけ金持ちが良い。
それと、私達兄弟を一緒に世話してくれると助かるのだが…」
「兄弟!?
あんたら兄弟なのか…あんまり似てねぇな。
まぁ、良いや…それなら打ってつけの知り合いがいるが……
男でも大丈夫か?」
「あぁ、そんなことなら、全く構わん。」
その返答に、オルジェスは驚きベルナールの顔をのぞきこんだ。
当のベルナールのまるで動揺していない様子に、オルジェスの驚きはますます大きなものになった。
「座らせてもらって良いか?」
「席なら他にも……
……なんだ、おまえらも悪魔か…
なんだかやけに気配が薄いな。」
酒場の片隅のテーブル席で、下級悪魔のブランドンは、オルジェスとベルナールを交互にみつめた。
「それはおまえの感度が鈍いのだろう。
私達は上級悪魔だ。」
「へぇ~……確かに、その物の言い方だけは上級悪魔のようだな。
その上級悪魔のおまえさん方が、こんなおいらに何の用があるってんだ?」
「そんなに急ぐことはあるまい。
まずは酒だな。」
ベルナールは、ワインと上等なブランデーを注文した。
「これは、あんたのおごりなんだろうな?
おいらはこんな高い飲み代、払えねぇぞ。」
「つまらん心配はするな。
好きなだけ飲むが良い。」
めったにありつけないうまい酒を目の前にして、ブランドンの表情には毀れんばかりの笑顔が浮かんだ。
「さぁ、どんどん飲めよ。」
ベルナールは、ブランドンに酒をすすめ、彼の機嫌がよくなった頃合を見計らって本題を切り出した。
「おまえは上級悪魔との伝手はあるか?」
「あぁ、もちろんだ。
おいらのお得意さんは上級悪魔が多いからな。」
「……実はな…
私達は、一度も貧しい暮らしをしたことがないのだ。
最近まではある人間の貴族の世話になっていたのだが、少し前に死んでしまってな…
これまでもそんなことの繰り返しだった。
そこで、考えたのだ。
これからは上級悪魔の世話になろうとな。
それならば、寿命の短い人間とは違い、こう度々探すこともいらないからな。」
「……なるほど、確かにあんたの容姿ならパトロンになりたがる女はいくらでもいるだろうな。」
ブランドンは、なめるような目つきでベルナールを眺め回した。
「出来るだけ金持ちが良い。
それと、私達兄弟を一緒に世話してくれると助かるのだが…」
「兄弟!?
あんたら兄弟なのか…あんまり似てねぇな。
まぁ、良いや…それなら打ってつけの知り合いがいるが……
男でも大丈夫か?」
「あぁ、そんなことなら、全く構わん。」
その返答に、オルジェスは驚きベルナールの顔をのぞきこんだ。
当のベルナールのまるで動揺していない様子に、オルジェスの驚きはますます大きなものになった。
0
あなたにおすすめの小説
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
犬の散歩中に異世界召喚されました
おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。
何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。
カミサマの許可はもらいました。
三年目の離婚から始まる二度目の人生
あい
恋愛
三年子ができなければ、無条件で離婚できる――王国の制度。
三年目の夜、オーレリアは自らその条文を使い、公爵ルートヴィッヒに離婚を告げた。
理由はただ一つ。
“飾り”として生きるのをやめ、自分の手で商いをしたいから。
女性が公の場で立てる服を作るため、彼女は屋敷を去り、仕立て屋〈オーレリア・テイラーズ〉を開く。
店は順調に軌道に乗り、ついに王女の式典衣装を任されることに。
だが、その夜――激しい雨の中、彼女は馬車事故に遭い命を落とす。
(あと少し早く始めていたら、もっと夢を叶えられたのに……)
そう思った瞬間、目を覚ますと――三年前、ルートヴィッヒと結婚する前の世界に戻っていた。
これは、“三年目の離婚”から始まる、二度目の人生。
今度こそ、自分の人生を選び取るために。
ーーー
不定期更新になります。
全45話前後で完結予定です、よろしくお願いします🙇
エレンディア王国記
火燈スズ
ファンタジー
不慮の事故で命を落とした小学校教師・大河は、
「選ばれた魂」として、奇妙な小部屋で目を覚ます。
導かれるように辿り着いたのは、
魔法と貴族が支配する、どこか現実とは異なる世界。
王家の十八男として生まれ、誰からも期待されず辺境送り――
だが、彼は諦めない。かつての教え子たちに向けて語った言葉を胸に。
「なんとかなるさ。生きてればな」
手にしたのは、心を視る目と、なかなか花開かぬ“器”。
教師として、王子として、そして何者かとして。
これは、“教える者”が世界を変えていく物語。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
推しがラスボスなので救いたい〜ゲーマーニートは勇者になる
ケイちゃん
ファンタジー
ゲームに熱中していた彼は、シナリオで現れたラスボスを好きになってしまう。
彼はその好意にラスボスを倒さず何度もリトライを重ねて会いに行くという狂気の推し活をしていた。
だがある日、ストーリーのエンディングが気になりラスボスを倒してしまう。
結果、ラスボスのいない平和な世界というエンドで幕を閉じ、推しのいない世界の悲しみから倒れて死んでしまう。
そんな彼が次に目を開けるとゲームの中の主人公に転生していた!
主人公となれば必ず最後にはラスボスに辿り着く、ラスボスを倒すという未来を変えて救いだす事を目的に彼は冒険者達と旅に出る。
ラスボスを倒し世界を救うという定められたストーリーをねじ曲げ、彼はラスボスを救う事が出来るのか…?
いつまでもドアマットと思うなよ
あんど もあ
ファンタジー
二年前に母を亡くしたミレーネは、後妻と妹が家にやって来てからすっかり使用人以下の扱いをされている。王宮で舞踏会が開催されるが、用意されたのは妹のドレスだけ。そんなミレーネに手を差し伸べる人が……。
魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした
たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。
死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる