深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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さらなる復讐

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(もうこんな時間か…聞きしに勝る好き者だな……)

ベルナールは、窓から差しこむ明るい太陽の日差しに目を細め、小さな溜息を吐き出す。
乱れた髪をかきあげ、疲れた身体をひきずりながらゆっくりと部屋に戻った。



「あ、お帰り、ベルナール!
ついさっきオルジェスの気が付いたんだ!
……だけど…」

シャールの言わんとすることはすぐにわかった。
ベルナールの方に向けたオルジェスの腫れ上がった頬は涙で濡れ、目は赤くなっていた。



「ベルナール…」

消え入りそうな声で、オルジェスが彼の名を呼ぶ。



「ベルナール、疲れただろう?
オルジェスのことは僕が看てるから、君は少し眠った方が良い。
また夜にお呼びがかかったら身体がもたないよ。」

「ありがとう、シャール。
だが、私なら大丈夫だ。
こう見えて、意外と丈夫なのだよ。
オルジェスのことは私が看るから、君こそ休んでくれ。
夜は君にお呼びがかかるかもしれないぞ。」

ベルナールに促され、シャールは二人の部屋を後にした。



「ベルナール!」

シャールの足音が遠ざかると、オルジェスの瞳から涙が溢れ出した。



「どうした、オルジェス…どこか痛むのか?」

「……あいつは…あいつは、だめだ…
俺…怖いよ。
あんな奴…俺達になんとか出来る筈がない。
逃げよう、ベルナール!
今すぐにここを…」

そう言いながら上体を起こそうとしたオルジェスは、痛みに低い声をあげ倒れこんだ。
油汗を流し、荒い息のもと、オルジェスはなおも起きあがろうとする。



「…やめておけ、オルジェス。
医者の話によると、幸い骨は折れてはいなかったが肋骨と腕にひびが入っているそうだぞ。」

「いやだ!こんな所にいるのはいやだ!
ベルナール…俺が、あいつにどんなことをされたか…あんた、わかるか?」

「おおよその見当はつく…
そんなことはなんでもないことだ…気に病むな。
おまえが、頑なに抵抗しなければそこまで手荒なことはされなかっただろう。」

「あんたに何がわかる!!」

「わかってないのは、おまえの方だ!」

乾いた音がして、ベルナールの手がオルジェスの頬を打った。
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