深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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復讐の連鎖

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 「起きて、ねぇ、起きてよ…」

 「うぅん……誰?」

 小さな少女は、まぶたをこすりながら、瞳を瞬かせた。



 「あ……小人さん。」

 「やっぱり、ボクの姿が見えるんだね。
ねぇ、君、ローリーだよね?」

 「うん、見えるよ。
でも、小人さんのことは内緒なの。
パパが誰にも言っちゃいけないって。」

 「そうか…ねぇ、ローリー、ここじゃなんだから、ちょっと向こうへ行こうか。
 君に大切なお話があるんだ。」

ローリーは差し出された小さな手を取り、音を立てないよう気遣いながら階段を上り、屋根裏部屋に着いた。



 「ここなら、ゆっくりお話が出来るね。」

 「う…うん…でも…」

 小さな窓から月明かりは差しこんではいたが、暗い屋根裏部屋に怯えた様子を見せるローリーに気付き、ラングは魔法で小さな光の玉を飛ばした。



 「わぁ、すごい!小人さんは、魔法が使えるのね!」

ふわふわと浮かぶ光の玉に、ローリーはうっとりとした表情で手を差し伸ばす。



 「これで大丈夫だね?」

 「あなたはこの前会った小人さんじゃないわね。」

 「そうだよ。
ボクはラング。
この前会ったのはボクの家族だよ。」

 「そうだったの。
 一人で遊びに来たの?」

 「そうじゃない…
実はね、ローリー…
君の兄さんのルーク…あのルークがものすごく悪い事をしたんだ…」

 「お兄ちゃんが!?」

ラングは、ローリーの手を両手で包み込むように優しく握り締める。



 「可哀想なローリー…ごめんね。
でも、君のお兄ちゃんは取り返しのないことをしてしまった…
お兄ちゃんはボクの屋敷に火をつけて、燃やしたんだ。
 何人もの人に怪我をさせて、そして、ボクの奥さんとお義母さんともうすぐ生まれて来るはずだった赤ちゃんを殺したんだ…」

 「お…お兄ちゃんが…殺した…?」

ローリーの手の震えが、ラングにもしっかりと伝わった。

 
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