深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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決意

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 「オルジェス……」

 空き地の傍に着くなり、ベルナールが顎先でその一角を指し示す。




 「あ…!」

そこにいたのは、木陰で横になるルークと女性の姿だった。
オルジェスは、すぐさま二人に向かって走り出した。



 「ルーク!」

オルジェスがその声をかけるよりわずかに早く、人の気配を察したのか女性がオルジェスの方を振り向いた。



 「サ、サマンサ!」

 「オルジェス!」

サマンサは、オルジェスを見て驚き以上の反応を示した。
その顔からは血の気が失せ、身を固くして顔を背ける。



 「オルジェスじゃないか…どうしてこんな所に?」

ルークは熟睡していたのか、何度も瞼をこすり、髪の毛をかきあげた。



 「どうしてじゃないよ。
おまえが急にいなくなったから、心配して探しに来たんだ。
それより、おまえこそどうしたんだ?
なんで、サマンサと一緒にいるんだ?」

 「……それにはちょっと事情があってね。
でも、助かったよ。
オルジェス、早く僕を連れて帰っておくれよ。」



 「ルーク…」

 不意にかけられた声に、ルークは振り向いた。



 「ベルナール!……君も来てくれたの!?」

ルークは驚いたような顔でベルナールをみつめ、そして何かを思い出したように急に俯いた。



 「ルーク、おまえをみつけだしたのもベルナールなんだぜ。
 俺だけだったら、とてもみつけきらなかったな…」

 「そうだったの…
 ……ベルナール…あの…僕……」

 「オルジェス、とりあえず宿へ戻ろう。
おまえはルークを運べ。
 私は……」

 躊躇いがちに話すルークを気にも止めず、ベルナールはオルジェスに指示を出し、その視線がゆっくりとサマンサを捉えた。
サマンサはベルナールを見上げたまま、身動き一つしなかった。



 「ベルナール、そいつは良いんだ。
ここに置いて行く。」

 「い、いやよ!
 私、ルークについていく!」

サマンサはそう言って、ルークの腕にしがみつく。

 
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