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決意
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(そんなことがあったなんて…
私の想像をずっと超えた悲しみや苦しみをルークは感じていたんだわ…
ルークがあんな風になってしまったのも、頷ける。
……やっぱり、私がなんとかしなきゃ!
私がルークを助けてあげなきゃ…!
傷が癒えるにはまだまだ時間はかかるかもしれないけど…ルークのすさんだ心を元の清らかなものに戻してあげたい…ルークのためになにかしてあげたい…
……あ……そういえば……)
「ベルナールさん……あの火事のことなんですが……」
「なんだい?」
「実は…ローリーがおかしなことを言ったんです。」
「おかしなこと…?」
「ええ…ローリーは物心付いた時から、誰もいない所に人がいると言ったり、少し変わった子ではあったんですが…
ローリーはあの火事を小人さんがやったことだって言ったんです。
しかも、それはルークがその小人さんの家族を殺したことが原因…つまりはし返しみたいなことを言ったんです。
私はまたいつものローリーの妄想だと思ってたんですが、その話をルークにしたら、彼の顔色が急に変わって…
ベルナールさん、何か思い当たることは…」
ベルナールは、サマンサを哀し気な瞳でみつめ、ゆっくりと頷く。
「サマンサ…ローリーの言うことは本当だよ。
普通の人間には見えないリュタンという小妖精がいる。
奴らは、天使のようにあどけなく可愛らしい姿形をしているが、その性根は悪魔そのものだ。
その中にリンクという特別性悪なリュタンがいて、そいつはトレルやイアン達と結託して悪事を働いていた。
ルークを悪魔の器にと進言したのもそいつではないかと思っている。
いつかあいつらにも復讐をしたいと考えていたが、残念ながらリュタンの村にはとても強い結界が張られており、悪魔は一歩たりとも中には入れない。
ルークは父親が三人のうちの誰かなのかまだわからないが、あいつならもしかしたら入れるのではないかと思えた。
実際、ルークはリュタンの村に入れたんだ。
ルークには悪魔の血は流れていないということだ。
そして……ルークは、リュタンの村でオルジェやケイトの仇を取った。
リュタンの村長の屋敷に火をつけたんだ。
そこはリンクの屋敷でな。
リンクは残念ながら不在だったらしいのだが、村長はリンクの弟でそこにはその一家が住んでるらしい。
君の家に火をつけたリュタンが誰なのかはわからないが、リュタンとはそのようにとても執念深い奴らなんだ。」
この世にそんな生き物がいること自体、サマンサには信じ難いことだったが、ベルナールが嘘を吐いているとも思えず、その話はルークの狼狽ぶりにもとても符合しているように思え、サマンサは心の動揺を押さえるのがやっとだった。
私の想像をずっと超えた悲しみや苦しみをルークは感じていたんだわ…
ルークがあんな風になってしまったのも、頷ける。
……やっぱり、私がなんとかしなきゃ!
私がルークを助けてあげなきゃ…!
傷が癒えるにはまだまだ時間はかかるかもしれないけど…ルークのすさんだ心を元の清らかなものに戻してあげたい…ルークのためになにかしてあげたい…
……あ……そういえば……)
「ベルナールさん……あの火事のことなんですが……」
「なんだい?」
「実は…ローリーがおかしなことを言ったんです。」
「おかしなこと…?」
「ええ…ローリーは物心付いた時から、誰もいない所に人がいると言ったり、少し変わった子ではあったんですが…
ローリーはあの火事を小人さんがやったことだって言ったんです。
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私はまたいつものローリーの妄想だと思ってたんですが、その話をルークにしたら、彼の顔色が急に変わって…
ベルナールさん、何か思い当たることは…」
ベルナールは、サマンサを哀し気な瞳でみつめ、ゆっくりと頷く。
「サマンサ…ローリーの言うことは本当だよ。
普通の人間には見えないリュタンという小妖精がいる。
奴らは、天使のようにあどけなく可愛らしい姿形をしているが、その性根は悪魔そのものだ。
その中にリンクという特別性悪なリュタンがいて、そいつはトレルやイアン達と結託して悪事を働いていた。
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いつかあいつらにも復讐をしたいと考えていたが、残念ながらリュタンの村にはとても強い結界が張られており、悪魔は一歩たりとも中には入れない。
ルークは父親が三人のうちの誰かなのかまだわからないが、あいつならもしかしたら入れるのではないかと思えた。
実際、ルークはリュタンの村に入れたんだ。
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そして……ルークは、リュタンの村でオルジェやケイトの仇を取った。
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この世にそんな生き物がいること自体、サマンサには信じ難いことだったが、ベルナールが嘘を吐いているとも思えず、その話はルークの狼狽ぶりにもとても符合しているように思え、サマンサは心の動揺を押さえるのがやっとだった。
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