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魔導士
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「アドニアにまかせておけば大丈夫ですよ。
あの腕輪が高くで売れて、魔導師が雇えると良いですね。」
「ええ、そして、早く友人達をみつけたいと思ってます。
ところで、スピロスさん、あなたは以前、ご自分のことを白き魔導師だとおっしゃいましたよね?
僕は、リンガーでは白き魔導師という言葉を聞いたことすらありませんでした。
数も少ないとおっしゃってましたが、それはどうしてなのですか?」
スピロスは、ダニエルに向かって穏やかに微笑み頷いた。
「もう君にもおわかりかと思いますが、白き魔導師とは治療や回復の魔法のみを専門的に操る魔導師のことです。
僕は、魔導師でありながら転移や物質の移動はもちろんのこと、火を灯すような簡単な術さえも使えません。
白き魔導師は一般的な魔導師とは少しばかり質の違う存在なのです。
そういう力を持って生まれる者は魔導師の中でもごくわずかなのですよ。」
「そうだったんですか。
僕が、運が良かったと言われたのはそういうことだったんですね。
そんなに珍しい白き魔導師のあなたと出会えたのは、奇跡的な確率だったんですね。」
スピロスはその言葉に小さく微笑んだ。
「リンガーには白き魔導師はいないのですか?」
「わかりませんが、僕は聞いたこともありません。
魔導師自体、会ったことがほとんどないのです。」
「そうなんですか。
伝説では、リンガーとロージックが戦争をしていた遥か昔、ロージックでは魔術によってリンガーを攻め落とそうと考え、そのために魔導師の数を増やそうと画策した事があったということです。
もしかしたらそれは本当のことで、その名残で今でもリンガーよりロージックには多くの魔導師がいるのかもしれませんね。」
「そんなことが……」
ダニエルは納得したように深く頷く。
「君はリンガーでは魔導師にほとんど会ったことがないと言いましたが、それほど数が少ないのですか?」
「多分、そうだと思います。
あ、それと、魔導師達はそのほとんどが国のために働いていると言ってました。
だから、身近な存在ではないのかもしれませんね。」
今度は、スピロスが感心したように頷いた。
あの腕輪が高くで売れて、魔導師が雇えると良いですね。」
「ええ、そして、早く友人達をみつけたいと思ってます。
ところで、スピロスさん、あなたは以前、ご自分のことを白き魔導師だとおっしゃいましたよね?
僕は、リンガーでは白き魔導師という言葉を聞いたことすらありませんでした。
数も少ないとおっしゃってましたが、それはどうしてなのですか?」
スピロスは、ダニエルに向かって穏やかに微笑み頷いた。
「もう君にもおわかりかと思いますが、白き魔導師とは治療や回復の魔法のみを専門的に操る魔導師のことです。
僕は、魔導師でありながら転移や物質の移動はもちろんのこと、火を灯すような簡単な術さえも使えません。
白き魔導師は一般的な魔導師とは少しばかり質の違う存在なのです。
そういう力を持って生まれる者は魔導師の中でもごくわずかなのですよ。」
「そうだったんですか。
僕が、運が良かったと言われたのはそういうことだったんですね。
そんなに珍しい白き魔導師のあなたと出会えたのは、奇跡的な確率だったんですね。」
スピロスはその言葉に小さく微笑んだ。
「リンガーには白き魔導師はいないのですか?」
「わかりませんが、僕は聞いたこともありません。
魔導師自体、会ったことがほとんどないのです。」
「そうなんですか。
伝説では、リンガーとロージックが戦争をしていた遥か昔、ロージックでは魔術によってリンガーを攻め落とそうと考え、そのために魔導師の数を増やそうと画策した事があったということです。
もしかしたらそれは本当のことで、その名残で今でもリンガーよりロージックには多くの魔導師がいるのかもしれませんね。」
「そんなことが……」
ダニエルは納得したように深く頷く。
「君はリンガーでは魔導師にほとんど会ったことがないと言いましたが、それほど数が少ないのですか?」
「多分、そうだと思います。
あ、それと、魔導師達はそのほとんどが国のために働いていると言ってました。
だから、身近な存在ではないのかもしれませんね。」
今度は、スピロスが感心したように頷いた。
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