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折れた杖
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「危険なことなんてあるもんか。
俺は子供の頃、何度かここに来たことがある。
だけど、何もなかった。」
「何もないだと?
何もない所に、こんな時間をかけて連れて来たっていうのか?」
「危険なものがなにもないってことだ。
だけど、あんたらが驚くものがある。
……こっちだ。」
キーファはそう言うと、明確な足取りで森の奥へと進んで行った。
*
「これ…知ってるか?」
「なんだ、これ…」
マウリッツは、群生する紫色の草に手を伸ばし、そのにおいを嗅いだ。
「キーファ…まさかとは思うが、これは紫魔色草なのか?」
「あぁ、そうだ!
ロダンの爺さんは少しも信じちゃいなかったが、良く見てみろよ。
これはどう見ても紫魔色草だろう?
ほら、見ろよ。
葉っぱに白い筋が入ってるだろ?
俺、昔、市場でこれを見たことがあるんだ。
法外な値がついてたから、印象深くてな。」
「確かに、そう見える。
俺も魔草や薬草にはそれほど詳しいわけじゃないが、紫魔色草は確かこんな感じのものだ。」
アレクは紫魔色草に近付き手に取ると、葉の裏側までじっくりと観察する。
「アレク!これはガネイ草じゃないか?」
少し離れた所にいたウォルトが、薄い黄緑色の群生を指差した。
「まさか!ガネイ草もトラニキアのごく限られた場所にしかないはずだぞ。」
アレクは呟きながら、ガネイ草らしき群生の前で、頭をひねる。
その後も、アレクとウォルトは、本来にはそこにあるはずのない魔草や薬草を次々と発見し、二人の困惑はその度に深いものへと変わって行った。
俺は子供の頃、何度かここに来たことがある。
だけど、何もなかった。」
「何もないだと?
何もない所に、こんな時間をかけて連れて来たっていうのか?」
「危険なものがなにもないってことだ。
だけど、あんたらが驚くものがある。
……こっちだ。」
キーファはそう言うと、明確な足取りで森の奥へと進んで行った。
*
「これ…知ってるか?」
「なんだ、これ…」
マウリッツは、群生する紫色の草に手を伸ばし、そのにおいを嗅いだ。
「キーファ…まさかとは思うが、これは紫魔色草なのか?」
「あぁ、そうだ!
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ほら、見ろよ。
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「確かに、そう見える。
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「アレク!これはガネイ草じゃないか?」
少し離れた所にいたウォルトが、薄い黄緑色の群生を指差した。
「まさか!ガネイ草もトラニキアのごく限られた場所にしかないはずだぞ。」
アレクは呟きながら、ガネイ草らしき群生の前で、頭をひねる。
その後も、アレクとウォルトは、本来にはそこにあるはずのない魔草や薬草を次々と発見し、二人の困惑はその度に深いものへと変わって行った。
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