219 / 536
折れた杖
21
しおりを挟む
*
「なるほど。お話はよくわかりました。
残念ながら、僕にはそのリガスさんという方のかけたような術はかけられませんが、ロダンさんならもしかしたらかけられるかもしれません。」
「そうなんですか!
そいつは助かった!」
「ですが、どのくらいのシールドが張れるのかはわかりません。
あなた方は、その術をかけてもらっていても相当なダメージを受けたということですから、あなた方よりもずっと華奢なダニエルならかなりのダメージを受けることは間違いないでしょう。」
「……やっぱりそうか……」
「では、何か良い案はありませんか?
ダニエルのダメージを最小限に押さえられる方法は……」
スピロスは少し考え、そしてゆっくりと首を振った。
「ダメージを受けずに結界をくぐるのはほぼ不可能なことです。
それも相当の……」
「困ったな…じゃあ、結界以外の方法を考えるしかないのか……」
「そうはいっても、それ以外っていったら船しかないが…船はなぁ……」
部屋の中には気まずい沈黙が流れた。
「……一つ、方法があるにはあります。」
スピロスの低い声に、三人は色めき立った。
「どんなことですか!?」
「ダメージはどうしようもありませんが…それを治せば良いわけです。」
「そ、そりゃあ、そうだけど…」
「……私が一緒に結界をくぐりましょう。
そして、ダニエルを治療します。」
「えっ!そ、それはありがたいけど…問題はその帰りだ。
あんたが、帰った後、治療してくれる人はいるのか?
それに、ロージックに渡った後、すぐにダニエルの治療なんて出来るだろうか?」
スピロスはマウリッツに向かって穏やかな笑みを浮かべた。
「マノスさん…僕は白き魔導師です。
僕には治療する術しか使えませんが、元々、僕自身には強い治療の力が宿っているのです。
つまり、術に対する耐性のようなものが極めて高いのです。
ですから、結界をくぐる時にも皆さんのように大きなダメージは受けないのです。」
「なるほど。お話はよくわかりました。
残念ながら、僕にはそのリガスさんという方のかけたような術はかけられませんが、ロダンさんならもしかしたらかけられるかもしれません。」
「そうなんですか!
そいつは助かった!」
「ですが、どのくらいのシールドが張れるのかはわかりません。
あなた方は、その術をかけてもらっていても相当なダメージを受けたということですから、あなた方よりもずっと華奢なダニエルならかなりのダメージを受けることは間違いないでしょう。」
「……やっぱりそうか……」
「では、何か良い案はありませんか?
ダニエルのダメージを最小限に押さえられる方法は……」
スピロスは少し考え、そしてゆっくりと首を振った。
「ダメージを受けずに結界をくぐるのはほぼ不可能なことです。
それも相当の……」
「困ったな…じゃあ、結界以外の方法を考えるしかないのか……」
「そうはいっても、それ以外っていったら船しかないが…船はなぁ……」
部屋の中には気まずい沈黙が流れた。
「……一つ、方法があるにはあります。」
スピロスの低い声に、三人は色めき立った。
「どんなことですか!?」
「ダメージはどうしようもありませんが…それを治せば良いわけです。」
「そ、そりゃあ、そうだけど…」
「……私が一緒に結界をくぐりましょう。
そして、ダニエルを治療します。」
「えっ!そ、それはありがたいけど…問題はその帰りだ。
あんたが、帰った後、治療してくれる人はいるのか?
それに、ロージックに渡った後、すぐにダニエルの治療なんて出来るだろうか?」
スピロスはマウリッツに向かって穏やかな笑みを浮かべた。
「マノスさん…僕は白き魔導師です。
僕には治療する術しか使えませんが、元々、僕自身には強い治療の力が宿っているのです。
つまり、術に対する耐性のようなものが極めて高いのです。
ですから、結界をくぐる時にも皆さんのように大きなダメージは受けないのです。」
0
あなたにおすすめの小説
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。
魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。
音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、
幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。
魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。
そして再び出会う幼馴染。
彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。
もういい。
密かにやってた支援も打ち切る。
俺以外にも魔道具職人はいるさ。
落ちぶれて行く追放したパーティ。
俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
魔力値1の私が大賢者(仮)を目指すまで
ひーにゃん
ファンタジー
誰もが魔力をもち魔法が使える世界で、アンナリーナはその力を持たず皆に厭われていた。
運命の【ギフト授与式】がやってきて、これでまともな暮らしが出来るかと思ったのだが……
与えられたギフトは【ギフト】というよくわからないもの。
だが、そのとき思い出した前世の記憶で【ギフト】の使い方を閃いて。
これは少し歪んだ考え方の持ち主、アンナリーナの一風変わった仲間たちとの日常のお話。
冒険を始めるに至って、第1章はアンナリーナのこれからを書くのに外せません。
よろしくお願いします。
この作品は小説家になろう様にも掲載しています。
エレンディア王国記
火燈スズ
ファンタジー
不慮の事故で命を落とした小学校教師・大河は、
「選ばれた魂」として、奇妙な小部屋で目を覚ます。
導かれるように辿り着いたのは、
魔法と貴族が支配する、どこか現実とは異なる世界。
王家の十八男として生まれ、誰からも期待されず辺境送り――
だが、彼は諦めない。かつての教え子たちに向けて語った言葉を胸に。
「なんとかなるさ。生きてればな」
手にしたのは、心を視る目と、なかなか花開かぬ“器”。
教師として、王子として、そして何者かとして。
これは、“教える者”が世界を変えていく物語。
婚約破棄から始まる物語【完】
mako
恋愛
メープル王国王太子であるアレクセイの婚約者である公爵令嬢のステファニーは生まれた時から王太子妃になるべく育てられた淑女の中の淑女。
公爵家の一人娘であるステファニーが生まれた後は子どもができぬまま母親は亡くなってしまう。バーナディン公爵はすぐさま再婚をし新たな母親はルシャードという息子を連れて公爵家に入った。
このルシャードは非常に優秀であり文武両道で背の高い美男子でもあったが妹になったステファニーと関わる事はなかった。
バーナディン公爵家は、今ではメープル王国のエリート一家である。
そんな中王太子より、ステファニーへの婚約破棄が言い渡される事になった。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる