78~運命のカード

ルカ(聖夜月ルカ)

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涙する二人

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「ネストル様、ご無理はいけません!」

 「ディオ…!すまなかった…私の部下が…
部下の中に裏切者が…」

 「ネストル、そんなことは今言わずとも良い。
 今はとにかく体を治すことを一番に考えるのだ!」

 「いえ…私には責任が…うっ…」

 咳込み始めたネストルの背中を、オレスト医師が優しくさする。



 「申し訳ありません。大変失礼かと思いますが、お二人がいらっしゃるとネストル様が興奮されますので…」

 「すまなかった。ネストルのことをよろしく頼む。」



セルギオス達は早々にネストルの部屋を出た。



 「おまえの誘拐には、ネストルの部下が関わっていたのだ。
おまえがいなくなり、結界が破られていることがわかった時、ネストルは部下の身元を調べようとしたのだ。
 実際、犯人は部下の中にいた。
ネストルはそやつらに襲われ、ひん死の傷を負いながらも、犯人を打ち取った。
 結局、そやつらの正体はわからず仕舞いだったが、おそらくはロージックの魔導士と思われる。」

その話に、ダニエルとマウリッツは思わず顔を見合わせた。



 (ディオ…ネストルのこと、陛下にはいつ言うんだ?)

マウリッツは、ダニエルにそっと耳打ちした。



 (うん……正直、迷ってる…)

 (迷ってるって…?)

 (僕は、ネストルの真の狙いを知りたい。
それに、今、真実を言ったとしても、陛下が信じて下さるかどうか…)

 (なるほど。それもそうだな。)



 「……二人とも、どうかしたのか?」

 「あ、いえ……驚いてしまって…」

 「詳しいことはまたネストルが元気になったら本人に聞けば良い。」

 「はい、そうします。」

 
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