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魔法のパイ屋さん
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「……ん?」
カパエルは激しく扉を叩く音で目を覚ました。
「カパエル!!起きろ!
俺だ!!」
扉を叩く音と共に、苛ついた怒鳴り声が耳に届き、カパエルはまだはっきりしない意識のままゆっくりと起き上がると、扉の鍵を開けた。
「わぁっっ!!」
そこに立っていたかぼちゃ頭に、カパエルは短い叫び声を上げた。
「何驚いてんだよ。
俺だ、ルディだ。
さっきから何度も見てんだろ!」
ルディは苛々とした口調でそう言うと、カパエルを突き飛ばすように部屋の中に押し入った。
「ルディ…どうしたの?
あれから二次会だって言ってなかった?」
「あぁ、そうさ。
あの後、俺は皆と二次会に行った。
そっちでもすっごい盛りあがって…
……って、そんなことはどうでも良いんだ!
それより、大変なことが起きちまったんだ!」
「大変なこと…?」
ルディは大きな頭でゆっくりと頷いた。
「カパエル……取れないんだ…こいつが…」
ルディは、大きなかぼちゃ頭を指差した。
「えっ?取れないって…どういうこと?」
「取れないったら取れないってことだよ!
良いから、こいつを思いっきりひっぱってみろ!」
「思いっきりひっぱれば良いんだね…?」
カパエルは両手でルディのかぼちゃ頭を抱えると、全力でそれを引っ張った。
「ぎゃああああああーーーーー!」
ルディの絶叫が部屋の中に響き、激しい一撃がカパエルの腹を蹴った。
「い…痛いじゃないか、ルディ。」
蹴り飛ばされたカパエルがうらめしそうにルディをみつめる。
「痛いのはこっちだ!
ここまで本気でやる奴があるか!!
あやうく死ぬとこだったぞ!」
「……だって、ルディが全力でって……
でも、なんで、取れないの…?」
「……きっと…これは魔女の呪いだ…」
「えっ!の、呪い…?
なんで??
なんで、ルディが呪われるの?」
「なんでだとぉ!?
こうなったのもすべてはおまえのせいなんだぞ!!」
「ええええーーーーー!?」
カパエルは小首を傾げ、その理由を考える…
カパエルは激しく扉を叩く音で目を覚ました。
「カパエル!!起きろ!
俺だ!!」
扉を叩く音と共に、苛ついた怒鳴り声が耳に届き、カパエルはまだはっきりしない意識のままゆっくりと起き上がると、扉の鍵を開けた。
「わぁっっ!!」
そこに立っていたかぼちゃ頭に、カパエルは短い叫び声を上げた。
「何驚いてんだよ。
俺だ、ルディだ。
さっきから何度も見てんだろ!」
ルディは苛々とした口調でそう言うと、カパエルを突き飛ばすように部屋の中に押し入った。
「ルディ…どうしたの?
あれから二次会だって言ってなかった?」
「あぁ、そうさ。
あの後、俺は皆と二次会に行った。
そっちでもすっごい盛りあがって…
……って、そんなことはどうでも良いんだ!
それより、大変なことが起きちまったんだ!」
「大変なこと…?」
ルディは大きな頭でゆっくりと頷いた。
「カパエル……取れないんだ…こいつが…」
ルディは、大きなかぼちゃ頭を指差した。
「えっ?取れないって…どういうこと?」
「取れないったら取れないってことだよ!
良いから、こいつを思いっきりひっぱってみろ!」
「思いっきりひっぱれば良いんだね…?」
カパエルは両手でルディのかぼちゃ頭を抱えると、全力でそれを引っ張った。
「ぎゃああああああーーーーー!」
ルディの絶叫が部屋の中に響き、激しい一撃がカパエルの腹を蹴った。
「い…痛いじゃないか、ルディ。」
蹴り飛ばされたカパエルがうらめしそうにルディをみつめる。
「痛いのはこっちだ!
ここまで本気でやる奴があるか!!
あやうく死ぬとこだったぞ!」
「……だって、ルディが全力でって……
でも、なんで、取れないの…?」
「……きっと…これは魔女の呪いだ…」
「えっ!の、呪い…?
なんで??
なんで、ルディが呪われるの?」
「なんでだとぉ!?
こうなったのもすべてはおまえのせいなんだぞ!!」
「ええええーーーーー!?」
カパエルは小首を傾げ、その理由を考える…
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