7 / 406
愛ゆえに…
6
しおりを挟む
「ち、違います。
わ、私は、ルー…」
人魚・ルーシアは、突然のことに戸惑ったが、あまりにも真剣で情熱的なアレクセイのその抱擁を引き離すことが出来なかった。
人間のこの男性が、自分を誰かと間違えている事はルーシアにはわかっていたが、もしかしたら溺れた衝撃で一時的に気が動転してるだけかもしれない。
そう考え、ルーシアはそれ以上なにも言わず、アレクセイにされるがままになっていた。
(あ……)
アレクセイの唇が、唐突に女性の唇に重なった。
それは、さっき、ルーシアがアレクセイの肺に空気を送り込むためにしたこととは明らかに違う熱のこもったものだ。
その痺れるような心地良い感覚に、ルーシアは酔いしれた。
しかし、次の瞬間、アレクセイが突然声を上げ、女性の腰に伸ばした手を引いた。
「こ…これは…」
アレクセイが触れたものは、固い魚の鱗…
「わ…私……」
「そういうことだったのか…
君はあの魔女に呪いをかけられてそんな姿に…
な…なんて酷い事を…!」
アレクセイは、再び、ルーシアの身体を引き寄せ、強く激しく抱き締めた。
わ、私は、ルー…」
人魚・ルーシアは、突然のことに戸惑ったが、あまりにも真剣で情熱的なアレクセイのその抱擁を引き離すことが出来なかった。
人間のこの男性が、自分を誰かと間違えている事はルーシアにはわかっていたが、もしかしたら溺れた衝撃で一時的に気が動転してるだけかもしれない。
そう考え、ルーシアはそれ以上なにも言わず、アレクセイにされるがままになっていた。
(あ……)
アレクセイの唇が、唐突に女性の唇に重なった。
それは、さっき、ルーシアがアレクセイの肺に空気を送り込むためにしたこととは明らかに違う熱のこもったものだ。
その痺れるような心地良い感覚に、ルーシアは酔いしれた。
しかし、次の瞬間、アレクセイが突然声を上げ、女性の腰に伸ばした手を引いた。
「こ…これは…」
アレクセイが触れたものは、固い魚の鱗…
「わ…私……」
「そういうことだったのか…
君はあの魔女に呪いをかけられてそんな姿に…
な…なんて酷い事を…!」
アレクセイは、再び、ルーシアの身体を引き寄せ、強く激しく抱き締めた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる