あれこれ短編集

ルカ(聖夜月ルカ)

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終わりなき旅立ち

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 「こんにちわ!」



自然に溢れた美しいその町には、大勢の人が住んでいた。
出会う人すべてが、にこやかに微笑み、二人に優しく声をかける。



「ここの人達は、皆、優しそうね!」

「そうだね!
こんな所に住んでたら、自然とそうなるのかな?」

二人がそんな話をしていると、一人の男に声をかけられた。



「こんにちわ!
あなた達は、最近、ここへ?」

「…え…ええ…そうなんです。」

「じゃあ、まだ家もないんですね。
あなたはどんな所に住みたいですか?」

「えっと…
近くにお花畑があって…静かで…」

男は「もっと具体的に!」と、なおもジョゼットとローランの希望を聞いた。
それが終わると、今度はどんな家がいいかと聞いて来る。
二人は、それにもたくさんの希望を出した。



「けっこう質素なんですね。」

「え…そうですか?」

「まぁ、気が変わったら、またその時に変えれば良いんですけどね。
じゃあ、行きましょうか?」

「え…?行くってどこへ?」

「着いてきて下さいね!」

男はそういうと、二人の前をさっさと歩き出した。



(ローラン、大丈夫なのかしら?
このままついていって…)

(大丈夫さ!ここの人は、皆、良さそうな人だもの!)

(やっぱり、あなたの方が楽天家だわ!)



言われるままに男の後をついていく二人が、思わず足を停め、声を上げた。




「こ、ここは!!」



「そうです。ここがあなた方の家ですよ。」



二人の目の前に建っていたのは、先ほど二人がたくさんの希望を出した通りの家だった。
大きな出窓に、赤い三角の屋根。
庭にはたくさんの花が植えられ、小さなテーブルと向かい合わせの椅子。
周りの環境も二人の希望そのままだったのだ。



「さぁ、中もご覧下さい。」



男に促され、中に入ると、そこもまた二人のイメージしたものと寸分違わないものだった。



「信じられないわ!
そうそう!こんなソファーがほしかったの!」

「来て!ジョゼット!!
アトリエだ!
絵を描く道具が全部揃ってる!すごいよ!」

二人は、次々と部屋の扉を開いては興奮した声を上げてはしゃいだ。
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