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回想
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「もっと高く…出来る?」
「あ、あぁ……」
当時のアリシアはまだせいぜい6つか7つだっただろうに、やけに大人びた雰囲気のする子供だった。
私は言われるままに、湖面の水を高く舞わせた。
飛沫が、太陽の光を浴びて、綺麗な虹を作った。
「本当に素敵!
あなたは素晴らしい力を持っているのね!」
アリシアの言った言葉が、胸に刺さった。
何も知らないくせに…私がこの力のせいでどれほど辛い想いをして来たかも知らないくせに、いいかげんなことを言いやがって…!
頭に血が上り、私は、魔導の力でアリシアの身体を持ち上げた。
「あ!な、何をするの!?」
「くだらないおしゃべりをするからだ!」
私は、アリシアの身体を湖の上高くに持って行った。
「謝れ。くだらないことをいったことを謝るんだ。」
「いやよ。私は本当のことを言っただけですもの。
あなたの力は…」
「うるさい!それ以上言うと、おまえを湖の中に放り込むぞ!」
「私は…私は間違ったことは言ってない。
あなたは、神様から素晴らしい力をいただいたのよ。」
アリシアは、恐怖に身を震わせ、瞳に涙をためながらも、自分の意見を貫き通した。
そのことが余計にカンに障った。
「……もう一度言う。
これが最後だ。
『私が間違ってました』と言うんだ!」
「わ、私は……嘘は言えません!」
アリシアの頑なさに私は怒り狂い、彼女の身体を持ち上げていた魔導の力を解除した。
「きゃーーー!」
落下しながら、アリシアは叫び声を上げた。
彼女の小さな身体が湖面にたたきつけられるその刹那……
なぜだか私は、魔導の力で彼女を受け止めていた。
「あ、あぁ……」
当時のアリシアはまだせいぜい6つか7つだっただろうに、やけに大人びた雰囲気のする子供だった。
私は言われるままに、湖面の水を高く舞わせた。
飛沫が、太陽の光を浴びて、綺麗な虹を作った。
「本当に素敵!
あなたは素晴らしい力を持っているのね!」
アリシアの言った言葉が、胸に刺さった。
何も知らないくせに…私がこの力のせいでどれほど辛い想いをして来たかも知らないくせに、いいかげんなことを言いやがって…!
頭に血が上り、私は、魔導の力でアリシアの身体を持ち上げた。
「あ!な、何をするの!?」
「くだらないおしゃべりをするからだ!」
私は、アリシアの身体を湖の上高くに持って行った。
「謝れ。くだらないことをいったことを謝るんだ。」
「いやよ。私は本当のことを言っただけですもの。
あなたの力は…」
「うるさい!それ以上言うと、おまえを湖の中に放り込むぞ!」
「私は…私は間違ったことは言ってない。
あなたは、神様から素晴らしい力をいただいたのよ。」
アリシアは、恐怖に身を震わせ、瞳に涙をためながらも、自分の意見を貫き通した。
そのことが余計にカンに障った。
「……もう一度言う。
これが最後だ。
『私が間違ってました』と言うんだ!」
「わ、私は……嘘は言えません!」
アリシアの頑なさに私は怒り狂い、彼女の身体を持ち上げていた魔導の力を解除した。
「きゃーーー!」
落下しながら、アリシアは叫び声を上げた。
彼女の小さな身体が湖面にたたきつけられるその刹那……
なぜだか私は、魔導の力で彼女を受け止めていた。
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