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scene 11
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「あそこですね!」
アルグが指差した屋敷の前には、数人のリュタン達が三人を出迎えるように立っていた。
「人間の客人を出迎えるのは久しぶりのことです。」
一人のリュタンが唐突にそう言った。
その言葉は丁寧だったが、どこか棘を含んだものだった。
「突然押しかけてきて申し訳ない。
だが、切羽詰った状況がありまして…」
アルグはランディの肩から飛び降りる。
「初めまして。ボクはラグラのアルグ。
村長のティンガの息子です。
この人間達は悪い目的を持って来た者ではありません。」
「ラグラから…
それは、遠いところをよく来られましたな。
私は、ヒューゴ。
この村の村長です。
あなたはこの人間達を信用してらっしゃるようですが…人間がここへ来る時は決まってお土産を持ってくるものです。
災いという悪しきお土産を。
それに…こちらの方は、人間ではないようですが…一体、どういう素性の方なのですか?」
「あなたは人間を嫌っておられるようですが、今はとにかく早くに手を打たねばならないのです。
ここにはリュタンの長がいらっしゃるはずですが、その方に会わせていただけませんか?」
「ミューラント様に会わせるかどうかは、すぐには決められません。
まずは、私達がお話を伺って、そしてどうするかの判断を下すことになります。」
「そんな時間はないんだ!
頼む!長老に会わせてくれ!」
ヒューゴは、その言葉に冷めた微笑みを浮かべるだけだった。
「さぁ、まずは屋敷の中へどうぞ…」
*
「ママ、見て~!
お星様がいっぱいだよ!すっごく綺麗だね!」
「本当ね。とっても綺麗ね!」
「ルシファー、今日はまだおねむじゃないのかい?」
「う…ん、ちょっと眠いけど…大丈夫。」
「眠くなったらすぐに言うんだぞ。」
「うん!」
流星群は、やまない雨のように降り続く…
時には激しく…そして、また時には優しく…
「ママ…ぼく、なんだか眠くなってきちゃった…」
「そう…じゃ、そろそろ帰りましょうか。」
「よし、おじちゃんがおんぶしてやるからな!」
トレルは、ルシファーを背負い農場へ戻った。
ルシファーは、トレルの背中で気持ち良さそうに眠っていた。
アルグが指差した屋敷の前には、数人のリュタン達が三人を出迎えるように立っていた。
「人間の客人を出迎えるのは久しぶりのことです。」
一人のリュタンが唐突にそう言った。
その言葉は丁寧だったが、どこか棘を含んだものだった。
「突然押しかけてきて申し訳ない。
だが、切羽詰った状況がありまして…」
アルグはランディの肩から飛び降りる。
「初めまして。ボクはラグラのアルグ。
村長のティンガの息子です。
この人間達は悪い目的を持って来た者ではありません。」
「ラグラから…
それは、遠いところをよく来られましたな。
私は、ヒューゴ。
この村の村長です。
あなたはこの人間達を信用してらっしゃるようですが…人間がここへ来る時は決まってお土産を持ってくるものです。
災いという悪しきお土産を。
それに…こちらの方は、人間ではないようですが…一体、どういう素性の方なのですか?」
「あなたは人間を嫌っておられるようですが、今はとにかく早くに手を打たねばならないのです。
ここにはリュタンの長がいらっしゃるはずですが、その方に会わせていただけませんか?」
「ミューラント様に会わせるかどうかは、すぐには決められません。
まずは、私達がお話を伺って、そしてどうするかの判断を下すことになります。」
「そんな時間はないんだ!
頼む!長老に会わせてくれ!」
ヒューゴは、その言葉に冷めた微笑みを浮かべるだけだった。
「さぁ、まずは屋敷の中へどうぞ…」
*
「ママ、見て~!
お星様がいっぱいだよ!すっごく綺麗だね!」
「本当ね。とっても綺麗ね!」
「ルシファー、今日はまだおねむじゃないのかい?」
「う…ん、ちょっと眠いけど…大丈夫。」
「眠くなったらすぐに言うんだぞ。」
「うん!」
流星群は、やまない雨のように降り続く…
時には激しく…そして、また時には優しく…
「ママ…ぼく、なんだか眠くなってきちゃった…」
「そう…じゃ、そろそろ帰りましょうか。」
「よし、おじちゃんがおんぶしてやるからな!」
トレルは、ルシファーを背負い農場へ戻った。
ルシファーは、トレルの背中で気持ち良さそうに眠っていた。
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