深淵に眠る十字架

ルカ(聖夜月ルカ)

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「申し訳ありません。ルシファー様!
どうか…どうか、私をお許し下さい!」

「ル、ルシファーだって!?
こいつがルシファーだというのか?」

態勢を立て直し、うまく着地したリンクが、ルシファーを見上げる。



「そうだよ…
オレの名を知ってるのかい?
可愛いリュタンよ…」

腰をかがめ、リンクの頬をそっとなでるそのしぐさとは裏腹に、瞳はぞっとするほど冷たかった…



「お、お、おまえ!
な、なんで、こんな所に…!」

「知り合いの所に会いに来たんだ。
まさか、こんな所でアルヴィンに会えるとは思ってなかったよ。」

「ま…まさか…知りあいっていうのは…」

「そう…君とも仲の良いイアン牧師だ。」

「おまえ!
イアンに何をするつもりだ!
イアンは、今具合が悪いんだ!
ひどいことをしたら、承知しないぞ!」

「酷い事?
そんなこと、するわけがないじゃないか…
そうか、イアンは病気なのか…
じゃあ、見舞いを持っていかないといけないな。」



ルシファーはおもむろに立ちあがり、アリアの前に近付いていく…



「ル…ルシファー様…
な、なにを…」

「アルヴィン…見てみろ。
オレはこの通り、実体を手に入れた。」

「そ、それでは…」

「そうだ。もうおまえの実体など必要はない。安心しろ。
そんな所に座りこんで何をしているんだ。
立って、おまえの美しい顔をもっとしっかり見せておくれ…」

「ルシファー様…」

アリアは、ルシファーに言われた通りに立ちあがり、彼の前に立った。



「本当に久しぶりだな。
会いたかったよ。アルヴィン。」

「ルシファー様…!」

優しく微笑むルシファーに、アリアの顔から緊張が消えたその刹那、アリアが短いうめき声を上げた。



「あーーーーーーーーっ!!」



リンクの甲高い叫び声があがり、次の瞬間、アリアの身体ががっくりと前のめりに崩れた…



「あ、あ…あ…」

リンクの口からは、言葉にならない声が漏れる。



「どうした?可愛いリュタンよ。
ほら、見ろ。
良い土産が出来た。
悪魔の心臓を食べれば、イアンもすぐに元気になるさ。
さぁ、行こうか…」

ルシファーは左手でリンクをつまみあげると、教会に向かって歩き出した。
右手には、まだかすかにうごめくアルヴィンの心臓を持って…
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