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信じられないことが起きました。

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しばらく待っても、スマホに呼び掛けても返事はなかった。
 電話、切ろうかなと思ったら、やっとさゆみからの声が…



「だめだ…どこのメアドでもないよ。」

 「どういうこと?」

 「携帯のキャリアとかフリーメールに送ってみたんだけど、どれもエラーで戻って来たよ。
ドットやハイフンを入れたり、そのまま続けたりしてみたけど、だめだった。」

さゆみ…仕事が早いよ。



 「そっか、じゃあ、メアドじゃないんだね。」

 「そうとは限らないよ。
そのまんまじゃないのかもしれない。」

 「そのまんまじゃないって…どういうこと?」

 「う~ん……たとえば、『クラウン、ギタリスト、天使』が、実は『道化師、ギター奏者、エンジェル』とか…」

 「いくらなんでも『ギタリスト』を『ギター奏者』はないんじゃない?」

 「……だよね。でも、だったら何か他の言い方ってある?」

 「う~ん…」

キースさん、私達には難しすぎるよ。



 「ほかに何も言ってなかったの?ヒントみたいなこと…」

 「ううん、なにもないよ。」

 「本当に?忘れたんじゃない?」

 「ううん、本当にそれだけしか言わなかったよ。」

もう一度、あの時のことを思い出してみる…
うん、やっぱり「クラウン、ギタリスト、天使」としか言わなかった。
ヒントらしきものなんて、何もない。

 
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