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スイーツ男子
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(やった!まさか、セールをやってるなんて思ってもみなかった!)
ひさしぶりに私は買い物に出掛けた。
最近は、休日というと家にいて寝てばかりで…
たまには、出掛けたらどうなのって、今日は母に半ば追い出されるように家を出て来た。
お天気も良かったから、気分も爽快。
私は、電車に乗って、ショッピングセンターに向かった。
特に欲しいものがあったわけではないのだけれど。
そこで、なんとなくぶらぶらしていたら、アニメのお店があって…
私はそこに吸い寄せられるように入って行った。
お店には私の好きなゲームキャラやアニメのキャラのフィギュアがあって…
私は、それらを自分へのご褒美と言い訳して、大人買いをした。
気分は最高!
良かった、ここに来て、本当に良かった。
すっかり満足し、それからもお店をあれこれ見て回って…
小腹が空いて来たから、何か食べようかとレストラン街に向かった。
(う、うそっ!)
行列の傍に、佐々木さんがいた!
え?なんで、なんでこんな所に佐々木さんが?しかも、平日なのに…
私が見過ぎてたせいか、佐々木さんが私の方を見て、目が合った。
その時、私は反射的に会釈をしていた。
そしたら、佐々木さんも頭を下げてくれて…
(きゃあ~~!)
私はくるっと回転し、佐々木さんに背を向けた。
今日、私の星座はラッキー・デーなのか!?
こんなに良いことが続くなんて、まるで夢みたい…!
そうだよ…憧れの人に偶然会うなんて、アニメかテレビドラマでしかないことだよ。
「あの~…」
突如、聞こえた声に振り向くと、そこには佐々木さんがいた。
「さ、さ、さ、佐々木さん!」
「僕のことをご存知なんですね。
本当に申し訳ないんですが、どなたですか?
あなたみたいに素敵な人とお会いしてたら忘れるはずがないんですが、どうしても思い出せなくて…」
(あ……)
そっか、やっぱり気付いてないんだ。
「あの…鈴木です。」
私は小さな声でそう答えた。
「鈴木さん…ですか?
どちらでお会いしたのでしょう?」
「あ、あの…月曜にもお会いしましたが…」
「月曜ですか…?」
佐々木さんは、そこまで言っても気付いてくれなかった。
「あの…鈴木歯科の…」
「鈴木歯科……あ!鈴木先生!?」
「そ、そうです。」
「え~…鈴木先生だったんですか!
いつもは大きなマスクをかけてらっしゃるし、白衣だから…」
「す、すみません。」
佐々木さんは私の顔をまじまじとみつめる。
「鈴木先生、こんなに美人だったんだ…」
「ま、またぁ!」
「鈴木先生…パンケーキはお好きですか?」
「え?は、はぁ、まぁ好きですね。」
「じゃあ、一緒に食べましょう!」
「あ…」
佐々木さんは、私の手を掴んで行列の最後部に並んだ。
「男一人では、こういうお店は入りにくいんですよ。」
「甘いものがお好きなんですか?」
「はい、大好きです!」
佐々木さんに虫歯が多いのはそのせいだったのか。
スイーツなんて、歯科医としてはあまりすすめられるものじゃないけれど、憧れの佐々木さんと一緒となると話は別。
「いやぁ、しかし、いつもの雰囲気とは全く違いますね。」
患者さんに私だと気付いてもらえないのは、歯医者あるあるだ。
「僕、歯医者さんに行くのが楽しみになりました。」
なんて、率直な人…
「私は前からあなたの来る日が楽しみでした。」とは、恥ずかしくて言えないけれど…
今日は出掛けて来て、本当に良かった!
ひさしぶりに私は買い物に出掛けた。
最近は、休日というと家にいて寝てばかりで…
たまには、出掛けたらどうなのって、今日は母に半ば追い出されるように家を出て来た。
お天気も良かったから、気分も爽快。
私は、電車に乗って、ショッピングセンターに向かった。
特に欲しいものがあったわけではないのだけれど。
そこで、なんとなくぶらぶらしていたら、アニメのお店があって…
私はそこに吸い寄せられるように入って行った。
お店には私の好きなゲームキャラやアニメのキャラのフィギュアがあって…
私は、それらを自分へのご褒美と言い訳して、大人買いをした。
気分は最高!
良かった、ここに来て、本当に良かった。
すっかり満足し、それからもお店をあれこれ見て回って…
小腹が空いて来たから、何か食べようかとレストラン街に向かった。
(う、うそっ!)
行列の傍に、佐々木さんがいた!
え?なんで、なんでこんな所に佐々木さんが?しかも、平日なのに…
私が見過ぎてたせいか、佐々木さんが私の方を見て、目が合った。
その時、私は反射的に会釈をしていた。
そしたら、佐々木さんも頭を下げてくれて…
(きゃあ~~!)
私はくるっと回転し、佐々木さんに背を向けた。
今日、私の星座はラッキー・デーなのか!?
こんなに良いことが続くなんて、まるで夢みたい…!
そうだよ…憧れの人に偶然会うなんて、アニメかテレビドラマでしかないことだよ。
「あの~…」
突如、聞こえた声に振り向くと、そこには佐々木さんがいた。
「さ、さ、さ、佐々木さん!」
「僕のことをご存知なんですね。
本当に申し訳ないんですが、どなたですか?
あなたみたいに素敵な人とお会いしてたら忘れるはずがないんですが、どうしても思い出せなくて…」
(あ……)
そっか、やっぱり気付いてないんだ。
「あの…鈴木です。」
私は小さな声でそう答えた。
「鈴木さん…ですか?
どちらでお会いしたのでしょう?」
「あ、あの…月曜にもお会いしましたが…」
「月曜ですか…?」
佐々木さんは、そこまで言っても気付いてくれなかった。
「あの…鈴木歯科の…」
「鈴木歯科……あ!鈴木先生!?」
「そ、そうです。」
「え~…鈴木先生だったんですか!
いつもは大きなマスクをかけてらっしゃるし、白衣だから…」
「す、すみません。」
佐々木さんは私の顔をまじまじとみつめる。
「鈴木先生、こんなに美人だったんだ…」
「ま、またぁ!」
「鈴木先生…パンケーキはお好きですか?」
「え?は、はぁ、まぁ好きですね。」
「じゃあ、一緒に食べましょう!」
「あ…」
佐々木さんは、私の手を掴んで行列の最後部に並んだ。
「男一人では、こういうお店は入りにくいんですよ。」
「甘いものがお好きなんですか?」
「はい、大好きです!」
佐々木さんに虫歯が多いのはそのせいだったのか。
スイーツなんて、歯科医としてはあまりすすめられるものじゃないけれど、憧れの佐々木さんと一緒となると話は別。
「いやぁ、しかし、いつもの雰囲気とは全く違いますね。」
患者さんに私だと気付いてもらえないのは、歯医者あるあるだ。
「僕、歯医者さんに行くのが楽しみになりました。」
なんて、率直な人…
「私は前からあなたの来る日が楽しみでした。」とは、恥ずかしくて言えないけれど…
今日は出掛けて来て、本当に良かった!
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