あれから…

ルカ(聖夜月ルカ)

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(……ん?ここは?)



しばらくしてミカエルが目を覚ますと、ガーラとシーサーはベッドでぐっすりと眠っていた。



(チャ~ンス!)



ミカエルはこっそりと部屋を抜け出し町へと繰り出した。








(わぁ…この国には美人が多いな。
背が高くてモデルみたいなかわい子ちゃんがたくさん歩いてるぞ!)


ミカエルの胸は高鳴った。
自国では忘れかけていた女好きの血が騒ぎ出す…



「へい、そこのお嬢さん!」

「まぁ!これはノルディーナの王子様!」

「え?!……もしかして、俺のこと知ってるの?」

「ええ…あなたはとても有名ですから……」

女性達は肩を震わせくすくすと笑う。



(ま、まさか!)



女性達の様子に、嫌な予感を感じたミカエルは、あたりを見まわし、目に付いた近くの本屋へ飛び込んだ。



手に取った週刊誌には、ミカエル一族の特集が組まれており、ノルディーナではモザイクをかけて掲載していたガーラと子供の写真がそのまんまはっきりと写しだされていた。
しかも、本国ではミカエルが「マニアック王子」「変態王子」と呼ばれていることまでもがそこにはしっかりと書かれていたのだ。



(ちくしょう!どこのどいつだ!こんな記事載せやがったのは!
国に帰ったら絶対に訴えてやる!!)



他にも載っていないかと手当たり次第に雑誌を探すうちに、ミカエルはやたらとカパエルの記事が載っている雑誌が多いことに気が付いた。



(なんだ、これ?
えーーーっっ!
カパエルが「抱かれたい男No.1」だとーーー!
こっちは、「センスの良い男No.1」…こっちは、「理想の王子様No.1」だと…
う、嘘だろう…!?)

どの雑誌もカパエルを褒め称えるものばかりだった。



「げっっ!な、な、なんじゃ、こりゃあ!」

ミカエルが発見したのは、カパエルの写真集だった。



ぱらぱらとページをめくると、木の枝の間から顔を出して微笑むショットやベッドですやすやと眠るショット、そして、なんだかよくわからないポーズをキメたカパエルの特大ポスターの付録が付いていた。



(な、な、なんで、こんな写真集が今月の売上げNo.1なんだ!?)

 
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