Gift

ルカ(聖夜月ルカ)

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007. 森の木霊

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「もう~!あんたったら、なんで返事しないのよ!
心配したんだからね!
あらあら、なにこれ?
あんた、もしかしてここで寝てたの?」

茂みから現れた者は、一人で喋り捲ると、ナギの片頬に付いた土を優しく手で振り払った。



「……タバネさん…」

「どう?少しは気分良くなった?」

「えっ……気分って?!」

「もう~っ!この子ったら!」

タバネは、ナギの髪をくしゃくしゃと両手でなでると、その背中をそっと押した。



「ガイ達も心配してたんだよ。」

「えっ?ガイラルさんが?」



状況が飲みこめないままのナギを、タバネはどこかへ連れて行く。







「おぉっ、みつかったか!」

「この子ったら、この奥で、お昼寝してたわ。」

その言葉に、その場にいた男達がどっと笑った。




「あ…あの…あたし…」

「ガイ、ルウザ、もうこの子に飲ませちゃだめよ!」

「何も俺達が飲ませたわけじゃないぜ。
ナギが勝手に飲んだんだから…な、ナギ!」

「そうだぞ、すごい勢いで飲んでたから、てっきりナギはイケるクチなんだと思ってた。」

ガイラルとルウザの言葉に、ナギは記憶の糸を手繰り寄せる…



(……あ…!)



やがて、ナギは、記憶の源に辿りついた。



(そうだ!今日は、皆でピクニックに来てて…
ルウザさんの持って来た果実酒がとても甘くて美味しくて…)



口当たりの良さに騙され、次から次に飲み続けていたナギはいつしか酔っぱらい、少し風に当たってくると言って一人で歩き出したのだった。

見た目にはそれほど酔ったように見えなかったため、皆、気にも留めていなかったのだが、あまりに帰りが遅いのでタバネが探しに来たということだった。



「よく考えると、おかしな話ですよね。
ここで飲んでたのに『風に当たって来る』なんて…」

「言われてみりゃその通りだな。
そんなことにも誰一人気付かないなんてな。」

「皆、それなりに酔ってたからねぇ…」

「ま、良いじゃないか、こんな機会はめったにないんだし。」

「だよな!
そろそろ暗くなって来たし、この続きは町の酒場でってことにするか。」

「なによ、あんた達、町に戻ってもまだ飲む気なの?!」

「タバネも飲むだろ?」

タバネはにっこりと微笑んだ。



「ようし、今夜は飲み明かすわよ!」

どこか調子のはずれた歌を歌いながら、皆は、町に向かって歩き始めた。



「えーーーーー?!」

困惑したナギはその後を早足で追いかけて行くのだった。

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