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009. 封印
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「あぁ、今日も良い天気!風が気持ち良いなぁ…」
僕の名前はエンパナーダ、羽根の生えた猫族の男の子。
人間でいうと…多分、少年って所かな?
僕は今、人間の世界を旅してる。
…なんて言うと、のんびりしてるみたいだけど、実は事情はけっこう切羽詰まってる。
こんなことになったのは、元はといえば僕の無鉄砲な性格のせいなんだ…
*
「エンパナーダ!早く、早く!!」
「待ってよ!リングイード!
君は本当に足が速いんだから!!」
僕はその日も友達のリングイードと追いかけっこをして遊んでた。
僕の一番の親友だ。
彼は、真っ白な体毛に青い瞳が涼しげなけっこうイケ面の羽根猫なんだ。
僕達の暮らすこの世界は、とても平和な所。
それはきっと素晴らしいことなんだろうけど、僕にとっては平和だけが取り柄…みたいに感じられてた。
なんていうのかな…一言で言うと刺激がない。
ここでは、危険なことなんて何もないし、食べるものにも不自由しない。
気候は年中穏やかでぽかぽかして気持ちが良い。
僕達は、妖精みたいなものだから人間とは比べ物にならない位、長い時を生きるんだけど、その間にすることといったら、そのほとんどはこうして友達と追いかけっことかかくれんぼをするくらいなもんなんだ。
しかも、リングイードにはどうやっても敵わないときてるから、僕が楽しくなくなるのも当然だよね。
「…や~めた!」
「あぁ~~っっ!ずるいぞ、エンパナーダ!」
「だって、リングイードにはいつも負けてばっかりなんだもん。
面白くないよ!」
「またそういうことを言う…
かくれんぼはいつも君の方が勝つんだから、追いかけっこくらい僕が勝っても良いじゃないか!」
「やだよ。
僕は、追いかけっこでもたまには勝ちたいもの。」
「チェッ、エンパナーダはわがままだな!」
「なぁ、リングイード、そんなことよりも、あそこへ行ってみないか?」
「君は本当に懲りない奴だな!
この前も、番兵さん達に怒られたばかりじゃないか!」
「そうだったな…
……そうだ!リングイード、今夜は遅くに行ってみないか?
夜遅くだったら、番兵さん達もいないんじゃないかな?」
僕の名前はエンパナーダ、羽根の生えた猫族の男の子。
人間でいうと…多分、少年って所かな?
僕は今、人間の世界を旅してる。
…なんて言うと、のんびりしてるみたいだけど、実は事情はけっこう切羽詰まってる。
こんなことになったのは、元はといえば僕の無鉄砲な性格のせいなんだ…
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「エンパナーダ!早く、早く!!」
「待ってよ!リングイード!
君は本当に足が速いんだから!!」
僕はその日も友達のリングイードと追いかけっこをして遊んでた。
僕の一番の親友だ。
彼は、真っ白な体毛に青い瞳が涼しげなけっこうイケ面の羽根猫なんだ。
僕達の暮らすこの世界は、とても平和な所。
それはきっと素晴らしいことなんだろうけど、僕にとっては平和だけが取り柄…みたいに感じられてた。
なんていうのかな…一言で言うと刺激がない。
ここでは、危険なことなんて何もないし、食べるものにも不自由しない。
気候は年中穏やかでぽかぽかして気持ちが良い。
僕達は、妖精みたいなものだから人間とは比べ物にならない位、長い時を生きるんだけど、その間にすることといったら、そのほとんどはこうして友達と追いかけっことかかくれんぼをするくらいなもんなんだ。
しかも、リングイードにはどうやっても敵わないときてるから、僕が楽しくなくなるのも当然だよね。
「…や~めた!」
「あぁ~~っっ!ずるいぞ、エンパナーダ!」
「だって、リングイードにはいつも負けてばっかりなんだもん。
面白くないよ!」
「またそういうことを言う…
かくれんぼはいつも君の方が勝つんだから、追いかけっこくらい僕が勝っても良いじゃないか!」
「やだよ。
僕は、追いかけっこでもたまには勝ちたいもの。」
「チェッ、エンパナーダはわがままだな!」
「なぁ、リングイード、そんなことよりも、あそこへ行ってみないか?」
「君は本当に懲りない奴だな!
この前も、番兵さん達に怒られたばかりじゃないか!」
「そうだったな…
……そうだ!リングイード、今夜は遅くに行ってみないか?
夜遅くだったら、番兵さん達もいないんじゃないかな?」
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