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029. 外つ国の遺産(とつくにのいさん)
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(わぁ…良い眺めだ…)
チャックは、山の頂上から眼下に広がる景色をみつめ、うっとりと目を細めた。
チャックのパイナップルみたいな髪が、風に揺れる。
(よし、決めた!)
チャックは、深く頷いた。
*
「なんだって?他所の国に?」
「うん、決めたんだ。」
「決めたって…あんた、帰って来たばかりじゃないか。」
「決めたから帰って来たんだよ。」
チャックは、久しぶりに故郷に戻った。
昔から旅行が好きで、気が向いたらすぐに旅に出てしまい、チャックが家にいることはほとんどなかった。
そんなチャックに母親も半ば諦め、自由にさせてはいたが、今度は海を渡り、隣の大陸の国に行くと言う。
さすがにそれには良い顔は出来なかった。
「チャック…」
「ストップ!お小言ならいらないよ。
僕はもう決めたんだから…」
「でも……」
「大丈夫だって、母さん。
国内も外国もそんなに変わらないって。
何も心配することなんてないよ。」
母親は大きな溜め息を吐き出した。
チャックには何を言っても、無駄だろうと悟ったからだ。
チャックは、山の頂上から眼下に広がる景色をみつめ、うっとりと目を細めた。
チャックのパイナップルみたいな髪が、風に揺れる。
(よし、決めた!)
チャックは、深く頷いた。
*
「なんだって?他所の国に?」
「うん、決めたんだ。」
「決めたって…あんた、帰って来たばかりじゃないか。」
「決めたから帰って来たんだよ。」
チャックは、久しぶりに故郷に戻った。
昔から旅行が好きで、気が向いたらすぐに旅に出てしまい、チャックが家にいることはほとんどなかった。
そんなチャックに母親も半ば諦め、自由にさせてはいたが、今度は海を渡り、隣の大陸の国に行くと言う。
さすがにそれには良い顔は出来なかった。
「チャック…」
「ストップ!お小言ならいらないよ。
僕はもう決めたんだから…」
「でも……」
「大丈夫だって、母さん。
国内も外国もそんなに変わらないって。
何も心配することなんてないよ。」
母親は大きな溜め息を吐き出した。
チャックには何を言っても、無駄だろうと悟ったからだ。
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