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032. 指輪
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(ない!お財布がない!)
「どうしたの?」
「お財布が…」
「えっ!落しちゃったの?!」
すられたのかおとしたのかさえシルヴィにはわからなかった。
幸か不幸か、先ほど指輪を買ったせいで、たいした額は入っていなかったのでそれはどうにか諦められる。
それよりも、残念なのはこの指輪の方だった。
シルヴィはでかける前とは違い、沈んだ気持ちで帰宅した。
(あ~あ…今日はついてない1日だったわ…ガラス玉の指輪を高くで売りつけられるし、お財布は落すし…)
ため息をつきながら、シルヴィは指輪に目を落す。
(でも……やっぱり素敵だわ!
そうだ!ポリーヌも言ってたじゃない。
ガラス玉にしては高級品だって。
宝石なんて、私にはどうせ買えるはずもないんだし、これで十分よ!)
そう考えるとやすらかな気持ちで、シルヴィは眠りに就くことが出来た。
*
数日後、シルヴィの勤める会社の創立1周年のダンスパーティの日取りが決まった。
シルヴィには以前から気になる人がいた。
こんな田舎町には不似合いな程、垢抜けて素敵な男性エクトルだ。
しかし、そんな彼に想いを寄せるものは当然ながら彼女だけではない。
際立って美人でもなければ、特別仕事が出来るわけでもないシルヴィは、彼とはほんの一言、二言しゃべったことがあるだけだ。
しかも、エクトルは会社で一番の美人とされるミネットとつきあっているという噂もあった。
(エクトルとダンスが出来たらどんなに幸せかしら…でも、そんなこと無理よね…
きっとエクトルはミネットと…)
そんな時、ふと七色に輝く指輪がシルヴィの目に停まった。
(そうだ…指輪さん!エクトルがどうかパートナーに私を選んでくれますように!)
しかし、エクトルは皆の予想通り、ミネットをパートナーに選んだという噂を耳にした。
(当然のことよね…)
指輪のことなど端から信じてはいなかった。
こうなることはわかっていたが、それでもやはり落胆してしまう。
シルヴィ自身は、まだパートナーも決まらず、気持ちは沈むばかりだった。
「どうしたの?」
「お財布が…」
「えっ!落しちゃったの?!」
すられたのかおとしたのかさえシルヴィにはわからなかった。
幸か不幸か、先ほど指輪を買ったせいで、たいした額は入っていなかったのでそれはどうにか諦められる。
それよりも、残念なのはこの指輪の方だった。
シルヴィはでかける前とは違い、沈んだ気持ちで帰宅した。
(あ~あ…今日はついてない1日だったわ…ガラス玉の指輪を高くで売りつけられるし、お財布は落すし…)
ため息をつきながら、シルヴィは指輪に目を落す。
(でも……やっぱり素敵だわ!
そうだ!ポリーヌも言ってたじゃない。
ガラス玉にしては高級品だって。
宝石なんて、私にはどうせ買えるはずもないんだし、これで十分よ!)
そう考えるとやすらかな気持ちで、シルヴィは眠りに就くことが出来た。
*
数日後、シルヴィの勤める会社の創立1周年のダンスパーティの日取りが決まった。
シルヴィには以前から気になる人がいた。
こんな田舎町には不似合いな程、垢抜けて素敵な男性エクトルだ。
しかし、そんな彼に想いを寄せるものは当然ながら彼女だけではない。
際立って美人でもなければ、特別仕事が出来るわけでもないシルヴィは、彼とはほんの一言、二言しゃべったことがあるだけだ。
しかも、エクトルは会社で一番の美人とされるミネットとつきあっているという噂もあった。
(エクトルとダンスが出来たらどんなに幸せかしら…でも、そんなこと無理よね…
きっとエクトルはミネットと…)
そんな時、ふと七色に輝く指輪がシルヴィの目に停まった。
(そうだ…指輪さん!エクトルがどうかパートナーに私を選んでくれますように!)
しかし、エクトルは皆の予想通り、ミネットをパートナーに選んだという噂を耳にした。
(当然のことよね…)
指輪のことなど端から信じてはいなかった。
こうなることはわかっていたが、それでもやはり落胆してしまう。
シルヴィ自身は、まだパートナーも決まらず、気持ちは沈むばかりだった。
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