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051. 黄金の竪琴
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「わしらがまだ子供だった頃のことです。
家の近くで具合いの悪くなった男をみつけ、わしらはその男を家に連れ帰りました。
両親はとても面倒みの良い人だったため、いやな顔1つせず、看病をしてくれました。
やがて、しばらくすると男は元気になり、世話になったお礼にと竪琴を作ってくれたのです。
男が去ってしばらくしてから、その男が有名な楽器作りの名工だったということがわかったのです。
その竪琴はわしらには逆立ちしても買えるような値段ではないとのこと。
そんな竪琴を飾っておくだけではあまりにもったいない。
わしらは父親の勧めで竪琴を習い始めましたが、2人で1つの竪琴を使うのですからどうしてもケンカになります。
そんなわしらを見て、父親が竪琴を作ってくれたのです。」
「父親は大工でしたが、元々器用だったため、見よう見真似で名工の竪琴とそっくりな竪琴を作りあげたのです。
しかし、やはり名工の作ったものと大工の父親が作ったものとでは見た目は同じでも音色が違う。
ある時、父親がふざけ半分でめっきを施しました。
『こっちは音色はいまいちかもしれないが、見た目では勝ったな!
素人なら、こっちの方が良いものだと思うだろうよ。』
父は金色に輝く竪琴を前にして、そう言って笑いました。
そんなことがあるはずがない。
こんなに音色が違うのだから。
わしらはそう言ったのですが、父は引きませんでした。
『なら、どっちが良いものだと思われるか賭けをしよう!
おまえ達は、明日から旅に出て演奏をして来い。
こっちの竪琴が良いものだと言ってくる者が現れない限り、ここへは帰って来るな!
もし3ヶ月以内に名工の竪琴を見抜く奴がいたら、お前達の勝ちだ!』
馬鹿馬鹿しい賭けだと思いました。
運が悪くてもおそらくは3つ4つの町へ行けばすぐに帰れる…そう思っていたのですが、現実はそうではありませんでした…」
「1年経っても名工の竪琴に興味を示す人はいなかったのです。
やがて、この竪琴を見れば、この竪琴の演奏を聴けば金持ちになれる…そんな馬鹿げた噂までが実しやかに流れ始めたのです。
それからは、なおのこと、皆が黄金の竪琴に関心を示すようになり、そして、気が付けば15の少年だったわしらはこんな老人になっていたのです…」
家の近くで具合いの悪くなった男をみつけ、わしらはその男を家に連れ帰りました。
両親はとても面倒みの良い人だったため、いやな顔1つせず、看病をしてくれました。
やがて、しばらくすると男は元気になり、世話になったお礼にと竪琴を作ってくれたのです。
男が去ってしばらくしてから、その男が有名な楽器作りの名工だったということがわかったのです。
その竪琴はわしらには逆立ちしても買えるような値段ではないとのこと。
そんな竪琴を飾っておくだけではあまりにもったいない。
わしらは父親の勧めで竪琴を習い始めましたが、2人で1つの竪琴を使うのですからどうしてもケンカになります。
そんなわしらを見て、父親が竪琴を作ってくれたのです。」
「父親は大工でしたが、元々器用だったため、見よう見真似で名工の竪琴とそっくりな竪琴を作りあげたのです。
しかし、やはり名工の作ったものと大工の父親が作ったものとでは見た目は同じでも音色が違う。
ある時、父親がふざけ半分でめっきを施しました。
『こっちは音色はいまいちかもしれないが、見た目では勝ったな!
素人なら、こっちの方が良いものだと思うだろうよ。』
父は金色に輝く竪琴を前にして、そう言って笑いました。
そんなことがあるはずがない。
こんなに音色が違うのだから。
わしらはそう言ったのですが、父は引きませんでした。
『なら、どっちが良いものだと思われるか賭けをしよう!
おまえ達は、明日から旅に出て演奏をして来い。
こっちの竪琴が良いものだと言ってくる者が現れない限り、ここへは帰って来るな!
もし3ヶ月以内に名工の竪琴を見抜く奴がいたら、お前達の勝ちだ!』
馬鹿馬鹿しい賭けだと思いました。
運が悪くてもおそらくは3つ4つの町へ行けばすぐに帰れる…そう思っていたのですが、現実はそうではありませんでした…」
「1年経っても名工の竪琴に興味を示す人はいなかったのです。
やがて、この竪琴を見れば、この竪琴の演奏を聴けば金持ちになれる…そんな馬鹿げた噂までが実しやかに流れ始めたのです。
それからは、なおのこと、皆が黄金の竪琴に関心を示すようになり、そして、気が付けば15の少年だったわしらはこんな老人になっていたのです…」
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