378 / 697
055. 新種生物発見!
6
しおりを挟む
「ぎゃあーーーーー!」
ニョロンの身体を激しい電気ショックが貫いた。
ニョロンの意識が一瞬遠のき、そして生きようとする生存本能からまたすぐにその意識を取り戻した。
(コ、ココハドコダ?
俺ハドウナッタンダ?!)
「ニョ、ニョロンちゃん、た、たすけ…」
不意に子供に後ろから抱きつかれたニョロンは、子供もろとも水の中へ沈んでいく…
(ク、クソッ!コノガキ!!
何シヤガルンダ!!)
ニョロンは力を振り絞り、子供に向かって電撃の魔法を放つ!
「ああーーーーーーっっ!!」
凄まじい勢いでカッパーの身体は弾き飛ばされ、水中を飛び出して陸地に着地した。
「わぁっっ!!
おまえは、村長の息子のカッパーだな。
一体どうしたんだ?!」
それは、先ほどのニョロンの声を聞いて駆け付けた近所の名もないカッパだった。
「ないてたんじゃわからないぞ!
どうしたんだ?」
「ニョロンちゃんが…ニョロンちゃんが…」
*
その頃、自ら放った電撃の魔法の影響により、意識を失ったニョロンの身体は、深い泉の底へゆっくりと、ゆっくりと沈みこんで行った…
*
「なにっ!
ニョロンが?
ニョロンが、おまえを助けようとしてこの泉に…?!」
そのことはすぐに村の者に伝えられ、早速、捜査班が編成されて捜索にあたったが、結局、ニョロンの遺体はあがらなかった…
この泉はたいそう水深が深く、熟練のカッパでも泉の底までは泳ぎつけないのだ。
「ニョロン…本当にありがとう。」
「ニョロン…君のことは忘れないよ。」
「ニョロンちゃん…僕のせいで…ごめんね。ごめんね~!!」
捜索最後の日、村人達はみんなでこの泉に花を流した。
ニョロンの好きだったコスモスの花が、水の上を流れていく様に、村人達は涙した…
その後、カッパーポンの村には、ニョロンの像が建てられた。
幼いカッパーを命を賭けて救った英雄として、ニョロンの名は後世まで伝えられることとなった…
ニョロンの名が実は「ニョーンスライムV」と言い、実は極悪非道なモンスターだったということは…
今、なお、誰一人として知る者はいない…
ニョロンの身体を激しい電気ショックが貫いた。
ニョロンの意識が一瞬遠のき、そして生きようとする生存本能からまたすぐにその意識を取り戻した。
(コ、ココハドコダ?
俺ハドウナッタンダ?!)
「ニョ、ニョロンちゃん、た、たすけ…」
不意に子供に後ろから抱きつかれたニョロンは、子供もろとも水の中へ沈んでいく…
(ク、クソッ!コノガキ!!
何シヤガルンダ!!)
ニョロンは力を振り絞り、子供に向かって電撃の魔法を放つ!
「ああーーーーーーっっ!!」
凄まじい勢いでカッパーの身体は弾き飛ばされ、水中を飛び出して陸地に着地した。
「わぁっっ!!
おまえは、村長の息子のカッパーだな。
一体どうしたんだ?!」
それは、先ほどのニョロンの声を聞いて駆け付けた近所の名もないカッパだった。
「ないてたんじゃわからないぞ!
どうしたんだ?」
「ニョロンちゃんが…ニョロンちゃんが…」
*
その頃、自ら放った電撃の魔法の影響により、意識を失ったニョロンの身体は、深い泉の底へゆっくりと、ゆっくりと沈みこんで行った…
*
「なにっ!
ニョロンが?
ニョロンが、おまえを助けようとしてこの泉に…?!」
そのことはすぐに村の者に伝えられ、早速、捜査班が編成されて捜索にあたったが、結局、ニョロンの遺体はあがらなかった…
この泉はたいそう水深が深く、熟練のカッパでも泉の底までは泳ぎつけないのだ。
「ニョロン…本当にありがとう。」
「ニョロン…君のことは忘れないよ。」
「ニョロンちゃん…僕のせいで…ごめんね。ごめんね~!!」
捜索最後の日、村人達はみんなでこの泉に花を流した。
ニョロンの好きだったコスモスの花が、水の上を流れていく様に、村人達は涙した…
その後、カッパーポンの村には、ニョロンの像が建てられた。
幼いカッパーを命を賭けて救った英雄として、ニョロンの名は後世まで伝えられることとなった…
ニョロンの名が実は「ニョーンスライムV」と言い、実は極悪非道なモンスターだったということは…
今、なお、誰一人として知る者はいない…
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
初めまして婚約者様
まる
恋愛
「まあ!貴方が私の婚約者でしたのね!」
緊迫する場での明るいのんびりとした声。
その言葉を聞いてある一点に非難の視線が集中する。
○○○○○○○○○○
※物語の背景はふんわりしています。スルッと読んでいただければ幸いです。
目を止めて読んで下さった方、お気に入り、しおりの登録ありがとう御座いました!少しでも楽しんで読んでいただけたなら幸いです(^人^)
年に一度の旦那様
五十嵐
恋愛
愛人が二人もいるノアへ嫁いだレイチェルは、領地の外れにある小さな邸に追いやられるも幸せな毎日を過ごしていた。ところが、それがそろそろ夫であるノアの思惑で潰えようとして…
しかし、ぞんざいな扱いをしてきたノアと夫婦になることを避けたいレイチェルは執事であるロイの力を借りてそれを回避しようと…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる