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003 : 障害と剣
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「おめでとう、ニッキー!」
「本当に優勝してしまうとは…おまえはわしの見込んだ通り、たいした奴じゃ!」
「ありがとうよ、皆!」
「じゃあ、ニッキーの優勝を祝して乾杯だ!」
リュックの声を合図に、皆のグラスが高く上げられる。
勝敗の予想は半々といった所だった。
スタンリーとの闘いを見た者の中にはニッキーの勝利を確信する者もいたが、その反面、それが却って不利になると考えた者もいた。
あれだけの激しい闘いをしたのだから、ニッキーの体力は出し尽くされたと考えたのだ。
それに引き換え、先に試合をしたカーターには、体力が回復出来る時間が十分あった。
そのことを考えれば、やはりカーターの方に分があると思われたのだ。
だが、試合が始まった途端、ニッキーの体力が並外れたものだということを私達は痛感した。
技ということだけに限ればカーターの方が上かもしれない。
しかし、ニッキーには、なんというのか…動物的なカンのようなものがあるらしく、カーターが次に繰り出す技を直前に察知してうまくすり抜ける。
そうなると、あとは体力と力の勝負となってくる。
実力はほぼ互角と思われた二人の試合が長引けば長引くほど、ニッキーが優勢に転じていった。
「やっぱり、カーターは相当強かったか?
あの時、カーターがバランスを崩してなかったら…」
「確かに、危なかったかもしれないな。
だが、バランスを崩したってことは、体力的に奴は限界に近付いてたってことだぜ。
そうでなきゃ、あんなミスはおかさない。
俺の方が若いから、体力的に有利だったってことだな。」
「そうは言っても、おまえはスタンリーとの試合がすんですぐだったんじゃぞ。
やっぱりおまえの方が実力があったってことじゃな。
しかし、大変なのはこれからじゃ。
これから先にはどんな強い奴が現れるかわからんからな。」
「わかってるさ。
俺は、必ず十人抜いてやる!
あ、そうだ、ルイスさん!
俺、しばらくこの町にいるつもりなんだけど、どこかに空き家はないかな?
住むのは俺一人だから、そんなに広くなくて良いんだが…」
ルイスは屋敷に留まるように言ったが、ニッキーはどうしても一人で暮らしたいようだ。
次の日、ニッキーはルイスは共に家を探しに行くことになった。
「本当に優勝してしまうとは…おまえはわしの見込んだ通り、たいした奴じゃ!」
「ありがとうよ、皆!」
「じゃあ、ニッキーの優勝を祝して乾杯だ!」
リュックの声を合図に、皆のグラスが高く上げられる。
勝敗の予想は半々といった所だった。
スタンリーとの闘いを見た者の中にはニッキーの勝利を確信する者もいたが、その反面、それが却って不利になると考えた者もいた。
あれだけの激しい闘いをしたのだから、ニッキーの体力は出し尽くされたと考えたのだ。
それに引き換え、先に試合をしたカーターには、体力が回復出来る時間が十分あった。
そのことを考えれば、やはりカーターの方に分があると思われたのだ。
だが、試合が始まった途端、ニッキーの体力が並外れたものだということを私達は痛感した。
技ということだけに限ればカーターの方が上かもしれない。
しかし、ニッキーには、なんというのか…動物的なカンのようなものがあるらしく、カーターが次に繰り出す技を直前に察知してうまくすり抜ける。
そうなると、あとは体力と力の勝負となってくる。
実力はほぼ互角と思われた二人の試合が長引けば長引くほど、ニッキーが優勢に転じていった。
「やっぱり、カーターは相当強かったか?
あの時、カーターがバランスを崩してなかったら…」
「確かに、危なかったかもしれないな。
だが、バランスを崩したってことは、体力的に奴は限界に近付いてたってことだぜ。
そうでなきゃ、あんなミスはおかさない。
俺の方が若いから、体力的に有利だったってことだな。」
「そうは言っても、おまえはスタンリーとの試合がすんですぐだったんじゃぞ。
やっぱりおまえの方が実力があったってことじゃな。
しかし、大変なのはこれからじゃ。
これから先にはどんな強い奴が現れるかわからんからな。」
「わかってるさ。
俺は、必ず十人抜いてやる!
あ、そうだ、ルイスさん!
俺、しばらくこの町にいるつもりなんだけど、どこかに空き家はないかな?
住むのは俺一人だから、そんなに広くなくて良いんだが…」
ルイスは屋敷に留まるように言ったが、ニッキーはどうしても一人で暮らしたいようだ。
次の日、ニッキーはルイスは共に家を探しに行くことになった。
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