お題小説2

ルカ(聖夜月ルカ)

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028 : 見えない真実

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 「ローブに会わせてくれ!」

 屋敷に着いたピーターは、門番に詰め寄った。



 「誰だ、貴様は!?」

 「僕はピーター。
ローブとは幼馴染だ。
ローブに…頼むからローブに会わせてくれ!」

 「おまえ…知らないのか?
……ローブ様は先日亡くなられた…」

 「う、嘘だ!
ローブはあんなに元気だったんだ!死ぬはずがない!
ローブ、中にいるんだろう?
ローブ!僕だ、ピーターだ!どこにいるんだ?」

 「き、貴様、何を!!」

 屋敷の中に無理やり押し入ろうとするピーターを、門番は必死になって食い止める。
もみ合いの末、ピーターの身体は門番の男によって地面に投げつけられた。



 「な、なぜ、隠す!?
なぜ、ローブに会わせてくれないんだ!」

 「……わからない奴だな。
ローブ様は、本当に亡くなられたのだ。
 悪魔にあやつられて破魔矢を引き抜き、屋敷に戻ろうとした所、階段から足を踏み外して亡くなられた…」

 「そ…そんなこと嘘だ…
あの破魔矢を引き抜いたのは僕なんだから…!
あんた、覚えてるだろう?
あの晩、僕があんたに破魔矢を渡したじゃないか!」

 「何を言ってるんだ?」

 「とぼけるな!三日前のあの土砂降りの晩のことを忘れたとは言わせないぞ!」

 「それなら俺じゃない。
 俺は、前の門番がやめたから、その代わりに昨日ここに着いたばかりだからな。」

 「どういうことだ?!
……畜生!僕を騙そうとしてるんだな!」

ピーターは、男に死に物狂いで飛び掛っていった。



 「や、やめろって…!
おい、誰か来てくれ!!」

 騒ぎは屋敷の中にも伝わり、すぐに数人の男達が駆け付け、暴れるピーターはようやく取り押さえられた。
しかし、それでもなおピーターはわめくのをやめなかった。



 「ローブに会わせろ!
ローブをどうするつもりだ!
 悪いのは僕なんだ!」



 「何を騒いでおる!」



その場にいた者達が一斉に声の主を仰ぎ見た。



 「アレクシス様、こいつがおかしなことを…」

 「おかしなこと?」

 「それが…」

アレクシスがわめくのをやめないピーターを睨むと、男の一人がピーターの口の中に丸めたハンカチを詰めこんだ。

 
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