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072 : 忘れ物
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「まずは何か食べよう。腹が減った。」
「私達は、夕飯はさっき済ませたところよ。」
「じゃあ、酒だな。
マルタン、酒を買いに行こう。」
「リュックさん、お酒なら僕が…」
「良いんだ。すぐに帰って来るから。」
マーフィを制し、リュックと私は部屋を出た。
「酒でも飲まないと、やってられないな。」
やはり、リュックは話しにくかったのだ。
だが、酒を買いに来たということは、ドミニクのことを話す意思があるということだ。
「カトリーヌ、悲しむだろうな。」
「……だろうな。だけど、カトリーヌならきっと乗り越えるさ。
彼女にはマーフィもいるんだからな。」
その通りだ。
カトリーヌは、まだ若い。
苦労して育って来ただけに、精神的にも強いと思う。
今回のことも、彼女ならきっと乗り越えられる筈だ。
リュックもそう思うからこそ、カトリーヌにドミニクのことを話す気になったのだろう。
*
「待たせたな。さぁ、飲もうぜ!」
皆は、話を聞きたくてうずうずしているようだ。
リュックはまるで景気を付けるかのように、酒を一気に飲み干した。
「くぅ~!すきっ腹には良く効きやがる。」
皆が、瞳を煌めかせながら、リュックを見ている。
「まずは、千里眼のロアンヌのことからだな。
ロアンヌっていうのは面白い奴でな。
酒を飲まないと、能力を発揮出来ないんだ。」
「ロアンヌさんのことならもう聞きましたよ。」
「あれ?そうだったっけ?」
「そうだ。ドミニクの居場所も言い当てたことまで話したぞ。」
「そうか、そうか。」
リュックが本当に忘れていたのか、それとも話しにくいから回り道をしたのかは、私にはよくわからなかった。
「私達は、夕飯はさっき済ませたところよ。」
「じゃあ、酒だな。
マルタン、酒を買いに行こう。」
「リュックさん、お酒なら僕が…」
「良いんだ。すぐに帰って来るから。」
マーフィを制し、リュックと私は部屋を出た。
「酒でも飲まないと、やってられないな。」
やはり、リュックは話しにくかったのだ。
だが、酒を買いに来たということは、ドミニクのことを話す意思があるということだ。
「カトリーヌ、悲しむだろうな。」
「……だろうな。だけど、カトリーヌならきっと乗り越えるさ。
彼女にはマーフィもいるんだからな。」
その通りだ。
カトリーヌは、まだ若い。
苦労して育って来ただけに、精神的にも強いと思う。
今回のことも、彼女ならきっと乗り越えられる筈だ。
リュックもそう思うからこそ、カトリーヌにドミニクのことを話す気になったのだろう。
*
「待たせたな。さぁ、飲もうぜ!」
皆は、話を聞きたくてうずうずしているようだ。
リュックはまるで景気を付けるかのように、酒を一気に飲み干した。
「くぅ~!すきっ腹には良く効きやがる。」
皆が、瞳を煌めかせながら、リュックを見ている。
「まずは、千里眼のロアンヌのことからだな。
ロアンヌっていうのは面白い奴でな。
酒を飲まないと、能力を発揮出来ないんだ。」
「ロアンヌさんのことならもう聞きましたよ。」
「あれ?そうだったっけ?」
「そうだ。ドミニクの居場所も言い当てたことまで話したぞ。」
「そうか、そうか。」
リュックが本当に忘れていたのか、それとも話しにくいから回り道をしたのかは、私にはよくわからなかった。
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