お題小説2

ルカ(聖夜月ルカ)

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072 : 忘れ物

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「まずは何か食べよう。腹が減った。」

「私達は、夕飯はさっき済ませたところよ。」

「じゃあ、酒だな。
マルタン、酒を買いに行こう。」

「リュックさん、お酒なら僕が…」

「良いんだ。すぐに帰って来るから。」

マーフィを制し、リュックと私は部屋を出た。



「酒でも飲まないと、やってられないな。」

やはり、リュックは話しにくかったのだ。
だが、酒を買いに来たということは、ドミニクのことを話す意思があるということだ。



「カトリーヌ、悲しむだろうな。」

「……だろうな。だけど、カトリーヌならきっと乗り越えるさ。
彼女にはマーフィもいるんだからな。」



その通りだ。
カトリーヌは、まだ若い。
苦労して育って来ただけに、精神的にも強いと思う。
今回のことも、彼女ならきっと乗り越えられる筈だ。



リュックもそう思うからこそ、カトリーヌにドミニクのことを話す気になったのだろう。







「待たせたな。さぁ、飲もうぜ!」

皆は、話を聞きたくてうずうずしているようだ。
リュックはまるで景気を付けるかのように、酒を一気に飲み干した。



「くぅ~!すきっ腹には良く効きやがる。」

皆が、瞳を煌めかせながら、リュックを見ている。



「まずは、千里眼のロアンヌのことからだな。
ロアンヌっていうのは面白い奴でな。
酒を飲まないと、能力を発揮出来ないんだ。」

「ロアンヌさんのことならもう聞きましたよ。」

「あれ?そうだったっけ?」

「そうだ。ドミニクの居場所も言い当てたことまで話したぞ。」

「そうか、そうか。」

リュックが本当に忘れていたのか、それとも話しにくいから回り道をしたのかは、私にはよくわからなかった。
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