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「あの頃はとても幸せだったわね。
子供達もお父さんやお母さんも私達のことをとても可愛がってくれたわ。」
「そうだったね。
…だけど…僕達はある日、突然に離れ離れになってしまったのです…」
「どうしたの?一体何があったの?」
「子供達が大きくなってからのことでした。
大きくはなってたけど多分まだ大人ではなかったと思います。
そんな時、女の子がどこか知らない所へ連れて行かれたのです。
何かを叫びながら男の子が僕を女の子に、女の子がルネを男の子に渡しました。」
「今まで私達はいつも一緒だったのに、あの時から急に離れ離れになったのよね…」
「そうです。男の子も女の子もものすごく泣いてました。
それから、僕は女の子とおばあちゃんとで暮らすようになりました。」
「女の子はおばあさんの家に連れて行かれたのね?」
ビセンテはゆっくりと頷いた。
「多分、そうだと思います。
女の子はいつも泣きながら僕を抱き締め、『会いたい』…と言ってました。
きっと男の子に会いたかったんだと思います。」
「私もそう…
男の子も私のことを抱き締めてよく泣いていたわ…」
「お父さんやお母さんはよく女の子に会いに来ていましたが、男の子は一度も来ませんでした。
お父さん達と女の子はいつも喧嘩をしているようでした。
そして、しばらくして女の子が大人になった頃、お父さんが突然知らない男の人を連れてきました。
その晩、女の子はいつもより激しく泣いていました。
『私は結婚なんてしない…私が愛しているのはビセンテだけよ…』そういって、僕を抱き締めてベッドに寝ました。
次の日、女の子はいつもの時間になっても起きませんでした。
そのうちにおばあちゃんが来てものすごく驚いた様子で、それからしばらくするとお父さんやお母さん、そしてルネを連れた男の人が来たのです。」
「その時、ひさしぶりに私はビセンテと会えてとても嬉しかったのだけど、皆はなんだか様子がおかしかったの…
お父さんもお母さんもおばあさんも男の人も皆がすごく泣いていたの…」
「…そうか…女の子は死んでしまったんだね。
きっと自らの手で命を…」
カミーユの言葉に、ルネとカミーユは大きく反応した。
「自分で自分の命を?!
人間にはそんなことが出来るんですか?!」
「そうよ…しちゃいけないことなんだけど…
人間は自分で死ぬことが出来るの…」
「…実は…私もそうしようとしてたのよ…」
「えっ!君が?
どうしてそんなことを…?!」
「ほら、見て!
私…心が痛くなりすぎて…
そしたら、ついこんなことをしてしまったの…」
ルネはそう言って、ビセンテに手首の傷を見せた。
「そこに傷を付けたら人間は死ぬのかい?
君は『心』がわかるようになったの?!」
「本当にわかってるかどうかはわからないけど、クロエに身体を借りてから前よりいろんなことがわかるようになったのは確かよ…
…でも…私の身体は借り物だからそんなことしちゃ駄目だと思うけど、本当の自分の身体でも自分で死んじゃ駄目なの?」
「自分のものでも駄目なんだよ…」
「どうして…?」
「…それは……」
子供達もお父さんやお母さんも私達のことをとても可愛がってくれたわ。」
「そうだったね。
…だけど…僕達はある日、突然に離れ離れになってしまったのです…」
「どうしたの?一体何があったの?」
「子供達が大きくなってからのことでした。
大きくはなってたけど多分まだ大人ではなかったと思います。
そんな時、女の子がどこか知らない所へ連れて行かれたのです。
何かを叫びながら男の子が僕を女の子に、女の子がルネを男の子に渡しました。」
「今まで私達はいつも一緒だったのに、あの時から急に離れ離れになったのよね…」
「そうです。男の子も女の子もものすごく泣いてました。
それから、僕は女の子とおばあちゃんとで暮らすようになりました。」
「女の子はおばあさんの家に連れて行かれたのね?」
ビセンテはゆっくりと頷いた。
「多分、そうだと思います。
女の子はいつも泣きながら僕を抱き締め、『会いたい』…と言ってました。
きっと男の子に会いたかったんだと思います。」
「私もそう…
男の子も私のことを抱き締めてよく泣いていたわ…」
「お父さんやお母さんはよく女の子に会いに来ていましたが、男の子は一度も来ませんでした。
お父さん達と女の子はいつも喧嘩をしているようでした。
そして、しばらくして女の子が大人になった頃、お父さんが突然知らない男の人を連れてきました。
その晩、女の子はいつもより激しく泣いていました。
『私は結婚なんてしない…私が愛しているのはビセンテだけよ…』そういって、僕を抱き締めてベッドに寝ました。
次の日、女の子はいつもの時間になっても起きませんでした。
そのうちにおばあちゃんが来てものすごく驚いた様子で、それからしばらくするとお父さんやお母さん、そしてルネを連れた男の人が来たのです。」
「その時、ひさしぶりに私はビセンテと会えてとても嬉しかったのだけど、皆はなんだか様子がおかしかったの…
お父さんもお母さんもおばあさんも男の人も皆がすごく泣いていたの…」
「…そうか…女の子は死んでしまったんだね。
きっと自らの手で命を…」
カミーユの言葉に、ルネとカミーユは大きく反応した。
「自分で自分の命を?!
人間にはそんなことが出来るんですか?!」
「そうよ…しちゃいけないことなんだけど…
人間は自分で死ぬことが出来るの…」
「…実は…私もそうしようとしてたのよ…」
「えっ!君が?
どうしてそんなことを…?!」
「ほら、見て!
私…心が痛くなりすぎて…
そしたら、ついこんなことをしてしまったの…」
ルネはそう言って、ビセンテに手首の傷を見せた。
「そこに傷を付けたら人間は死ぬのかい?
君は『心』がわかるようになったの?!」
「本当にわかってるかどうかはわからないけど、クロエに身体を借りてから前よりいろんなことがわかるようになったのは確かよ…
…でも…私の身体は借り物だからそんなことしちゃ駄目だと思うけど、本当の自分の身体でも自分で死んじゃ駄目なの?」
「自分のものでも駄目なんだよ…」
「どうして…?」
「…それは……」
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