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069 : 至福の喜び
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その後も、リュックの態度はどこかおかしなものだった。
まだ、太陽が傾ききらないうちに、疲れたから小屋へ戻ると言い出した。
小屋に帰ると、扉の前に一本の酒瓶が置いてあった。
「ナディアだ…」
「なぜわかるんだ?」
「………」
リュックは黙ったまま、酒を手に取り、小屋の中へ入って行った。
今朝のリュックはいつもとなんら変わりはなかったのだから、きっと、出かけた時になにかがあったのだろう。
少し酒でも飲めば、話すかもしれない…
そう思い、私は、リュックに酒をすすめた。
「せっかくだから、飲もうか…」
グラスを手渡すと、リュックは素直にそれを受け取った。
私は、彼のグラスが空になる度にどんどん継ぎ足し、少し早いペースで酒を飲ませた。
彼の頬が少しず赤らんできたのを見計らって、私は彼に話しかけた。
「この酒は、やはりナディアがもってきてくれたんだろうか?」
「あぁ…きっと、そうだ…」
「どうしてそう思うんだ?」
「それは……」
「どうした?」
「……なぁ、マルタン、一目惚れってしたことあるか?」
「一目惚れ…?」
彼の唐突な質問にいささか驚きながら、私は答えた。
「あぁ、あるさ。
一目惚れがどうかしたのか?」
「やっぱり、それはその人の見た目が好きだってことかな?」
「そりゃあ、それもあるだろうな。」
「じゃあ、本当に好きっていうのとは違うんだな…」
「そうとは限らないんじゃないか?
見た目で好きになったとしても、それは、見た目でその人に興味がわくかどうかが別れるってだけのことじゃないか?
興味を持ってみているうちに、もっと好きになる場合もあるだろうし、内面はつまらないと興醒めしてしまうこともあるだろうな。
それに、見た目ではなく、その人のやってることや仕草を見て一目で好きになることもある。」
「そうか…なるほど…
じゃ…じゃあ、一目惚れから一週間経ってその人のことがやっぱり好きだと思ったら、それは本当に好きだってことか!?」
この話でリュックの言わんとしていることが、なんとなくわかって来た。
「ナディアのことか…?」
その言葉に、リュックは相当驚いたのか、酒を噴き出し、激しく咳き込んでしまった。
まだ、太陽が傾ききらないうちに、疲れたから小屋へ戻ると言い出した。
小屋に帰ると、扉の前に一本の酒瓶が置いてあった。
「ナディアだ…」
「なぜわかるんだ?」
「………」
リュックは黙ったまま、酒を手に取り、小屋の中へ入って行った。
今朝のリュックはいつもとなんら変わりはなかったのだから、きっと、出かけた時になにかがあったのだろう。
少し酒でも飲めば、話すかもしれない…
そう思い、私は、リュックに酒をすすめた。
「せっかくだから、飲もうか…」
グラスを手渡すと、リュックは素直にそれを受け取った。
私は、彼のグラスが空になる度にどんどん継ぎ足し、少し早いペースで酒を飲ませた。
彼の頬が少しず赤らんできたのを見計らって、私は彼に話しかけた。
「この酒は、やはりナディアがもってきてくれたんだろうか?」
「あぁ…きっと、そうだ…」
「どうしてそう思うんだ?」
「それは……」
「どうした?」
「……なぁ、マルタン、一目惚れってしたことあるか?」
「一目惚れ…?」
彼の唐突な質問にいささか驚きながら、私は答えた。
「あぁ、あるさ。
一目惚れがどうかしたのか?」
「やっぱり、それはその人の見た目が好きだってことかな?」
「そりゃあ、それもあるだろうな。」
「じゃあ、本当に好きっていうのとは違うんだな…」
「そうとは限らないんじゃないか?
見た目で好きになったとしても、それは、見た目でその人に興味がわくかどうかが別れるってだけのことじゃないか?
興味を持ってみているうちに、もっと好きになる場合もあるだろうし、内面はつまらないと興醒めしてしまうこともあるだろうな。
それに、見た目ではなく、その人のやってることや仕草を見て一目で好きになることもある。」
「そうか…なるほど…
じゃ…じゃあ、一目惚れから一週間経ってその人のことがやっぱり好きだと思ったら、それは本当に好きだってことか!?」
この話でリュックの言わんとしていることが、なんとなくわかって来た。
「ナディアのことか…?」
その言葉に、リュックは相当驚いたのか、酒を噴き出し、激しく咳き込んでしまった。
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