1ページ劇場②

ルカ(聖夜月ルカ)

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 「なるほど…話はわかった。
もしかしたら、さっき君が見たという黒づくめの男達…そいつらに何かされたのではないか?」

 「そ、そうなんでしょうか?」

 「君はなんらかの技術者ではなのだろうか?」

 初老の男性は、きっと、僕が白衣を着ていたことからそう推測したのだろう。



 「ということは、この方はなんらかの重要な秘密のようなものを知っていて、それでこんな被害に遭われたと…そう言うことなの、お父さん?」

 「そう考えるのが普通だろう。
 何か価値のある技術を開発されたのかもしれない。」

 「そうなんでしょうか…
そういえば、今は何年ですか?」

 「何?君はそんなこともわからないのか?」

 僕はわざと悲し気な表情を浮かべて頷いた。



 「今は2016年ですよ。」

 「に…」

 思わず上げそうになった声を、僕はじっと押さえた。



 本当に1000年近い時をさかのぼったというのか、あの古いマシンで…
確かに部屋の中の様子は、とても古臭い感じがした。
家具もアンティークだし、家電もとても原始的な感じがする。



 (僕は本当に過去へ来たんだ…)



 僕は興奮で身体が震え出したのを感じた。



ここマイルズ家は、夫妻と娘のカレンの三人家族だということだった。
 母親のリンゼイが不治の病に冒され、余命を宣告されたのだという。
 最期の時を森の中で静かに迎えたいというリンゼイの希望により、三人はここに移り住んだらしい。
マイルズはとても親切な者で、そのおかげで僕は今夜はここに泊めてもらえることになった。



 「カレン…明日にでも、この人を警察に連れて行ってあげなさい。」

 「はい、わかりました。」

 夕食を振る舞われ、部屋も用意してくれた。



 「あの…カレンさん…
えっと…コンピューターのようなものは…」

この時代にもコンピューターはあるだろうが、どの程度の代物で、どの程度普及してるのかわからなかった。



 「ありますよ、こちらです。」

カレンがコンピューターのある部屋へ案内してくれた。
思った通り、酷く時代遅れでおもちゃのようなものだった。



 「使い方はわかりますか?」

 「ええ、多分…電源はこれですよね?」

こんな簡単なもの、小さな子供でも使えるだろう。



 僕は、地図を出し、今いる場所を調べた。
 地形はやや変わってはいるものの、僕がいた研究所からほぼ離れていないように思えた。
つまり、場所は移動せず、時だけを移動したわけだ。
 明日、僕は警察に連れて行かれるようだし、マシンが壊れてしまった以上、しばらくこの時代にいるしかない。
そのためには戸籍のようなものがきっと必要になるはずだ。
そう考え、僕は戸籍の仕組みを調べ上げ、戸籍の管理施設に侵入して、僕の戸籍を登録した。
それは造作もないことだった。

 
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