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待ち人
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「静雄さん!」
「輝夜……なのか?」
私に抱き着いてきた彼女は、私の記憶の中の輝夜と少しも変わっていなかった。
私はこれほど老いさばらえているというのに、彼女はあの時のままなのだ…
「輝夜…これは…」
「静雄さん、この子は私とあなたの子、月子と名付けました。」
「初めましてお父さん、月子です。」
「……え?」
その子は、輝夜と同じくらいの年に見えた。
もしも、あの時、輝夜が身籠っていたとしたら、こんなに若いはずはない。
だが、不思議とその顔は私に似ているような気がした。
それに…輝夜に会えたのだ。
ずっと、恋い焦がれていた女に…
細かいことはもうどうだって良い。
きっと、私は今、死にかけているのだと思った。
最期に、おかしな幻覚を見ているのだと…
「静雄さん、遅くなりましたが、やっとあなたを受け入れる許可が下りました。
一緒に月へ参りましょう。」
「月へ…?
だが、私はもうこんなに年老いて…」
「心配はいりません。
細胞活性装置に入れば、あなたはあの頃と同じように若返ります。」
彼女の言葉は、私の耳をすり抜けた。
これが夢でも幻覚でもなんだって構わない。
私は、今のこの幸福なひと時に酔いしれようと思う。
「静雄さん、ほら…あれが地球ですよ。」
小さな丸い窓から、青く美しい星が見えた。
~fin.
「輝夜……なのか?」
私に抱き着いてきた彼女は、私の記憶の中の輝夜と少しも変わっていなかった。
私はこれほど老いさばらえているというのに、彼女はあの時のままなのだ…
「輝夜…これは…」
「静雄さん、この子は私とあなたの子、月子と名付けました。」
「初めましてお父さん、月子です。」
「……え?」
その子は、輝夜と同じくらいの年に見えた。
もしも、あの時、輝夜が身籠っていたとしたら、こんなに若いはずはない。
だが、不思議とその顔は私に似ているような気がした。
それに…輝夜に会えたのだ。
ずっと、恋い焦がれていた女に…
細かいことはもうどうだって良い。
きっと、私は今、死にかけているのだと思った。
最期に、おかしな幻覚を見ているのだと…
「静雄さん、遅くなりましたが、やっとあなたを受け入れる許可が下りました。
一緒に月へ参りましょう。」
「月へ…?
だが、私はもうこんなに年老いて…」
「心配はいりません。
細胞活性装置に入れば、あなたはあの頃と同じように若返ります。」
彼女の言葉は、私の耳をすり抜けた。
これが夢でも幻覚でもなんだって構わない。
私は、今のこの幸福なひと時に酔いしれようと思う。
「静雄さん、ほら…あれが地球ですよ。」
小さな丸い窓から、青く美しい星が見えた。
~fin.
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