天使の探しもの

ルカ(聖夜月ルカ)

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第5章…side ノワール

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次の日から、彼の態度は明らかに変わった。

若くとも若くなくとも、美しくとも醜くとも、目的のためにはいろいろな女を利用してきた私だ。
別にそれが男であったとしても、何の問題もありはしない…



「ノワール、何かほしいものはないのか?」

ジェロームは、私を後ろから抱き締めながら耳元で囁いた。



「私はあなたとこうしていられるのなら、他にほしいもの等ない。
ただ、あなたのすべてを知りたいだけだ。」

「ノワール…!
おまえの唇はなんと可愛いことを言うのだ…」

ジェロームは、そう言いながら、何度も口付けてきた。
そして、そのまま自然に肌をあわせる…

この男は、もう完全に私の手の中に落ちている…
ジェロームの瞳を見ればそのことがよくわかった。



「…もっとあなたのことが知りたい…
あなたのすべてを私に教えてくれ…」

「ノワール…」



次の日、ジェロームは私をワイン蔵に連れていった。
そして、意味ありげに微笑むと蔵の奥に積まれてあった樽を動かし始めた。
どけられた樽の下には小さな扉状のものがあり、それを開くと階段が現れた。



(こんな所に隠し階段が…!
もしかしたら、この先に…)



私は胸の高まりを押さえるのに必死だった。

思った以上に長い階段を下ると、そこは湿った狭い地下道になっていた。
置いてあったランプに灯りを灯し、しばらく進むと大きな扉に突き当たった。
ジェロームは、ポケットから鍵を取り出し、その扉を開ける。
軋んだ音を立てて開いた部屋はとても広い部屋だった。



「ここに入ったことがあるのは、おまえが最初で最後だ…」

「ありがとう、ジェローム…
しかし、この部屋は一体何のための部屋なのだ…?」

「……ここか?……ここは、時間と空間と常識を忘れた部屋だ。」

「時間と空間と常識…?
ずいぶんと難解だな…」

ここに何か重大な秘密の部屋であることは間違いなかった。
私が知りたかった秘密がきっとここにあるのだ。



「……ノワール…魔術というものの存在を信じるか?」

「魔術?聞いたことはあるが……」

私はわざと関心のない素振りをして見せた。



「やはり、信じておらんのか…無理もない話だがな。
しかし、おまえが信じずとも現実にそういうものは存在するのだ。」

「さっき、時間と空間といっていたが…では、もしかしたら違う時代にも行けるとでもいうのか?」

「あぁ、その通りだ…」

「まさか!」

ジェロームは、薄ら笑いを浮かべる私をさらに奥の小部屋に案内した。
その床には、魔法陣のようなものが描かれ、台に乗った大きな鏡があった。
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