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缶詰(やぎ座)
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「おーい。いないのか!」
誰かが扉を叩く音で俺は目を覚ました。
あ…あの声は、裕二……!
「今…行く…」
おそらく外の裕二には聞こえていないであろう言葉を呟き、俺はよろよろと立ちあがった。
*
「なにやってんだよ、全く。」
「すまないな、迷惑かけて…」
「おまえは幸せだぞ。
こんな素晴らしい親友に恵まれて…」
裕二は、よれよれになった俺の様子に驚き、すぐに薬と食べ物を買いに行ってくれた。
携帯の料金も払ってきてくれた。
裕二の買って来てくれた弁当を食べ、風邪薬を飲むと、そのお陰でずいぶん熱が下がり楽になった。
「『この電話はお客様の都合により使われておりません』なんて言われるし、連絡が取れないからやって来たら…本当に、なんてこった。」
「裕二、おまえは俺の命の恩人だ!
ありがとう!」
「よくなったらうまいもん食わせてもらうから、気にすんな!
そうだなぁ…焼肉か寿司だな!」
「はいはい。
なんでも食って下さいよ。
……ただし、高い所は無理だからな!」
俺達は顔を見合せて笑った。
「はい、どうぞ!」
裕二が持ってきてくれたものは、ようやく外に出ることが出来たパイ缶。
「それと、これな。」
差し出されたのは、赤、青、白の三色の缶切り。
「三つあったら、安心だろ?」
「あ…あぁ、そうだな…」
なんだかよくわからないけど、確かにそうかもしれない。
三つあれば安心は安心だ。
しばらく缶詰は買う気がしないような気もするけれど…
誰かが扉を叩く音で俺は目を覚ました。
あ…あの声は、裕二……!
「今…行く…」
おそらく外の裕二には聞こえていないであろう言葉を呟き、俺はよろよろと立ちあがった。
*
「なにやってんだよ、全く。」
「すまないな、迷惑かけて…」
「おまえは幸せだぞ。
こんな素晴らしい親友に恵まれて…」
裕二は、よれよれになった俺の様子に驚き、すぐに薬と食べ物を買いに行ってくれた。
携帯の料金も払ってきてくれた。
裕二の買って来てくれた弁当を食べ、風邪薬を飲むと、そのお陰でずいぶん熱が下がり楽になった。
「『この電話はお客様の都合により使われておりません』なんて言われるし、連絡が取れないからやって来たら…本当に、なんてこった。」
「裕二、おまえは俺の命の恩人だ!
ありがとう!」
「よくなったらうまいもん食わせてもらうから、気にすんな!
そうだなぁ…焼肉か寿司だな!」
「はいはい。
なんでも食って下さいよ。
……ただし、高い所は無理だからな!」
俺達は顔を見合せて笑った。
「はい、どうぞ!」
裕二が持ってきてくれたものは、ようやく外に出ることが出来たパイ缶。
「それと、これな。」
差し出されたのは、赤、青、白の三色の缶切り。
「三つあったら、安心だろ?」
「あ…あぁ、そうだな…」
なんだかよくわからないけど、確かにそうかもしれない。
三つあれば安心は安心だ。
しばらく缶詰は買う気がしないような気もするけれど…
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