358 / 761
side 和彦
2
しおりを挟む
その時、また俺の頭にひらめくものがあった。
だとしたら…
野々村さんが大河内さんにひかれてると思ってたのは、俺達の勘違い?
会っていたのも、美幸とシュウのことでだとしたら……
「和彦さん…どうかしましたかな?」
「え?い、いえ…なんでもありません。」
俺は慌てて頭を振った。
「ところで、ひかりとシュウのことですが…」
「あ、先日、ホストクラブに行ったことを話しました。
それで、美幸にも行ってみないかと持ち掛けてみたら嬉しそうな顔してましたよ。」
「そうでしたか、それは良かった。
あんたがそんなところへ行って良いなんて言うとは思ってもみなかったでしょうし、ひかりの奴、びっくりしたことでしょうな…」
「あ、あの……」
「何じゃな、野々村さん…」
「そ、それが…ですね…」
「どうかされたんですか、野々村さん?」
俺達がみつめる中で、野々村さんはなかなか言葉を発せず、ただ汗ばかり流していた。
「野々村さん…何か言いにくいことでもあるのか?」
「は、はい……」
消え入りそうな小さな声で、俯いたまま野々村さんは答えた。
「どうしたんじゃ?」
「じ、実は…純平さんとひかりさんが…」
「純平がどうした?」
「純平っていうのは?」
「あぁ、あんたはまだ知らんかったな。
純平っていうのは、シュウの店のホストでな。
アニメを通じて趣味が合って、ひかりが気に入っとるんじゃよ。」
「そうなんですか、それで野々村さん…その人がどうかしたんですか?」
野々村さんは、真剣な顔でお茶をぐいっと飲み干して…
「実は、純平さんとひかりさんはお付き合いをされてるんです。」
「な、なんじゃと!!」
「なんだって!?」
「おつきあいとはいっても、お互いが告白されて、メールや電話で連絡を取り合うだけでした。
ですが、来週の日曜日、純平さんがお休みになるとかで、それで、ひかりさんをデートに誘われたんです!」
「な、なんと…いつからそんな話になっとったんじゃ!?」
「少し前からです。
KEN-Gさんにお伝えしなくてはと思ったんですが、ひかりさんが誰にも言わないでっておっしゃってたもので…い、今まで黙ってて本当にすみません!」
野々村さんは米つきバッタのように、何度も頭を下げた。
だとしたら…
野々村さんが大河内さんにひかれてると思ってたのは、俺達の勘違い?
会っていたのも、美幸とシュウのことでだとしたら……
「和彦さん…どうかしましたかな?」
「え?い、いえ…なんでもありません。」
俺は慌てて頭を振った。
「ところで、ひかりとシュウのことですが…」
「あ、先日、ホストクラブに行ったことを話しました。
それで、美幸にも行ってみないかと持ち掛けてみたら嬉しそうな顔してましたよ。」
「そうでしたか、それは良かった。
あんたがそんなところへ行って良いなんて言うとは思ってもみなかったでしょうし、ひかりの奴、びっくりしたことでしょうな…」
「あ、あの……」
「何じゃな、野々村さん…」
「そ、それが…ですね…」
「どうかされたんですか、野々村さん?」
俺達がみつめる中で、野々村さんはなかなか言葉を発せず、ただ汗ばかり流していた。
「野々村さん…何か言いにくいことでもあるのか?」
「は、はい……」
消え入りそうな小さな声で、俯いたまま野々村さんは答えた。
「どうしたんじゃ?」
「じ、実は…純平さんとひかりさんが…」
「純平がどうした?」
「純平っていうのは?」
「あぁ、あんたはまだ知らんかったな。
純平っていうのは、シュウの店のホストでな。
アニメを通じて趣味が合って、ひかりが気に入っとるんじゃよ。」
「そうなんですか、それで野々村さん…その人がどうかしたんですか?」
野々村さんは、真剣な顔でお茶をぐいっと飲み干して…
「実は、純平さんとひかりさんはお付き合いをされてるんです。」
「な、なんじゃと!!」
「なんだって!?」
「おつきあいとはいっても、お互いが告白されて、メールや電話で連絡を取り合うだけでした。
ですが、来週の日曜日、純平さんがお休みになるとかで、それで、ひかりさんをデートに誘われたんです!」
「な、なんと…いつからそんな話になっとったんじゃ!?」
「少し前からです。
KEN-Gさんにお伝えしなくてはと思ったんですが、ひかりさんが誰にも言わないでっておっしゃってたもので…い、今まで黙ってて本当にすみません!」
野々村さんは米つきバッタのように、何度も頭を下げた。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
レオナルド先生創世記
ポルネス・フリューゲル
ファンタジー
ビッグバーンを皮切りに宇宙が誕生し、やがて展開された宇宙の背景をユーモアたっぷりにとてもこっけいなジャック・レオナルド氏のサプライズの幕開け、幕開け!
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
愛のかたち
凛子
恋愛
プライドが邪魔をして素直になれない夫(白藤翔)。しかし夫の気持ちはちゃんと妻(彩華)に伝わっていた。そんな夫婦に訪れた突然の別れ。
ある人物の粋な計らいによって再会を果たした二人は……
情けない男の不器用な愛。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
本日は桜・恋日和 ーツアーコンダクター 紫都の慕情の旅
光月海愛(こうつきみあ)
恋愛
旅は好きですか?
派遣添乗員(ツアーコンダクター)の桑崎紫都32歳。
もう、仕事がらみの恋愛はしないと思っていたのに…ーー
切ない過去を持つ男女四人の二泊三日の恋慕情。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる