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時間が止まればいい
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(はぁ……なんて素敵な……)
今日は翼君とひさしぶりの映画デート。
翼君はなんでも良いって言ったから、私は今評判の恋愛映画を選んだ。
ハリウッドでも最近めきめきと頭角を表して来た超イケメンの俳優さんと、まだデビューして間もない、まるで妖精みたいに透明感のある女優さんの美男美女カップルが主演で、ロケ地は森や湖のあるすっごく綺麗な場所。
昔の設定だから、着てるものや街の様子もロマンチックで…
なんていうのか、女子が好きだと思うものがいっぱい詰め込まれた最高に素敵な映画だった。
「翼君…映画、素敵だったね。」
「そうだね。
すっごくロマンチックな気分になったよ。」
男性の中には恋愛映画なんて…って人も多いけど、翼君はけっこう女子的なものも好きだから、やっぱり今日の映画も気に入ってくれたみたい。
「じゃあ、食事でも……
……あれ…?」
通路をぼんやりした様子で歩く人に、翼君の視線が停まる。
「あれ?後藤?」
「え…あ、先輩じゃないですか!
それに、カナさん!」
「なんで、おまえがここに…?」
「なんでって、映画を見に来たんですよ。
いやぁ、前評判以上でしたね。
本当に感動しました!」
その言葉は嘘ではないと思う。
後藤さんは、本当に放心したような顔してたもの。
それから私達は、三人で食事をすることになって……
「そう!そうなんです!
ヴァレリーが、リチャードの本心にやっと気付いたところ…あれは最高でしたよね!俺、鳥肌が立ちましたよ。」
「そうですね。
あのシーンは、思わずうるっときましたよね。」
後藤さんはいかつい外見とは裏腹に、私以上に女子な気持ちを持ってるようだった。
語る言葉が熱い、熱い……
「このままずっと時間が止まれば良いのに……
あのセリフを言った時のリチャード……なんて格好良いんだろう……
あんなこと言われたら、男の俺でもくらっと来てしまいますよ。
あぁ、リチャード……」
そう言って後藤さんは、パンフレットの俳優さんを熱い視線でみつめる。
(マジっすか?)
後藤さんの意外な一面に、私はただ苦笑いを浮かべることしか出来なかった。
今日は翼君とひさしぶりの映画デート。
翼君はなんでも良いって言ったから、私は今評判の恋愛映画を選んだ。
ハリウッドでも最近めきめきと頭角を表して来た超イケメンの俳優さんと、まだデビューして間もない、まるで妖精みたいに透明感のある女優さんの美男美女カップルが主演で、ロケ地は森や湖のあるすっごく綺麗な場所。
昔の設定だから、着てるものや街の様子もロマンチックで…
なんていうのか、女子が好きだと思うものがいっぱい詰め込まれた最高に素敵な映画だった。
「翼君…映画、素敵だったね。」
「そうだね。
すっごくロマンチックな気分になったよ。」
男性の中には恋愛映画なんて…って人も多いけど、翼君はけっこう女子的なものも好きだから、やっぱり今日の映画も気に入ってくれたみたい。
「じゃあ、食事でも……
……あれ…?」
通路をぼんやりした様子で歩く人に、翼君の視線が停まる。
「あれ?後藤?」
「え…あ、先輩じゃないですか!
それに、カナさん!」
「なんで、おまえがここに…?」
「なんでって、映画を見に来たんですよ。
いやぁ、前評判以上でしたね。
本当に感動しました!」
その言葉は嘘ではないと思う。
後藤さんは、本当に放心したような顔してたもの。
それから私達は、三人で食事をすることになって……
「そう!そうなんです!
ヴァレリーが、リチャードの本心にやっと気付いたところ…あれは最高でしたよね!俺、鳥肌が立ちましたよ。」
「そうですね。
あのシーンは、思わずうるっときましたよね。」
後藤さんはいかつい外見とは裏腹に、私以上に女子な気持ちを持ってるようだった。
語る言葉が熱い、熱い……
「このままずっと時間が止まれば良いのに……
あのセリフを言った時のリチャード……なんて格好良いんだろう……
あんなこと言われたら、男の俺でもくらっと来てしまいますよ。
あぁ、リチャード……」
そう言って後藤さんは、パンフレットの俳優さんを熱い視線でみつめる。
(マジっすか?)
後藤さんの意外な一面に、私はただ苦笑いを浮かべることしか出来なかった。
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