皆さんぼっちですか?私は今、この国でぼっちです。

空色アップル

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さよなら

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先生との日々は楽しいものだった。
朝起きれば、先生の背中か横顔か顔面が目の前にあって、声を掛けると綺麗で真っ黒な瞳が見える。

「おはよう」

その声が好きだった。
二人でゆっくり起き上がり、先生の作ったご飯を向かい合って食べる。その時に、その日の私の仕事を頼まれる。

「今日は洗濯と、部屋の掃除。それから戦争の状況をテレビが言っていたら、メモしておいてほしい。頼んだよ」

毎日こんな感じだった。
ご飯を食べ終わると、先生は「行ってくるね。いい子にしてるんだよ」と言って部屋を出て行くのだ。その時に私は先生の頬に、優しくキスをする。そうすると先生はいつも笑ってくれた。

それから私は、自分の仕事を淡々とこなしていく。洗濯をしてる間に、部屋の掃除をして、それが終わったら洗濯物を干して、余った時間はずっとテレビのいう事をメモする。

―1Aが36番隊に攻め入られています―

1Aは先生がよく気にしている場所だ。私はそれをメモする。
暇になったら、自分の足枷を磨いたり、髪を結ったりする。

そうして過ごしていると、先生が帰ってくる。疲れた様子の先生は、私の掃除した綺麗な部屋と、机の上にあるメモ用紙を見て微笑む。

「ただいま。今日もちゃんとやってくれたんだね。ありがとう。さぁ、ご飯にしようか」

そして、その日2度目の食事をする。
食べ終わったら、二人でお風呂に入って、上がったらテレビの言っていたことを報告する。その時先生は、険しい顔をしたり、悲しそうな顔をしたり、嬉しそうな顔をしたりする。
それが少しおもしろい。

1通り先生の仕事が終わったら、二人でベットに入る。

「おやすみ。今日もお疲れ様。明日が来るといいね」

先生のその日最後の言葉。それを聞いて私は眠りにつく。











それが普通だった。

でも、その日だけ違った。

先生が帰って来るのが遅かった。

それにすごく疲れているようだった。


「ただいま。ご飯作ってあげるから待ってて……」


それから先生はふらふらと台所まで行って、私の分だけご飯を作った。



「さぁ、お食べ。先生は用事があるんだ。だから、一人でゆっくりしてなさい。先に寝てていいよ…」



―待って。一緒にお風呂入らないの?―











「うん……ごめんね…………」






先生はそう言って、部屋から出て行った。

せめてその時に、テレビの言っていたことをメモした紙を渡しておけばよかった。

その日はテレビがよく喋っていて、メモ用紙は気づけば80枚くらい書いていた。








ご飯は美味しかった。




そして気づけば眠っていた。





起きても先生はいなかった。











でも、帰って来るって信じて。私は毎日、毎日、洗濯して、掃除して、メモをして、先生の笑う顔が見れるって思って。

頑張ってご飯も作った。結構おいしくできた。

それでも先生は全然帰ってこなかった。そのうち私は、メモもしなくなったし、洗濯も最低限。掃除なんて全然しない。






生きてる意味がわからなくなってきて、最近では自問自答の日々が続いていた。

   





 

でも、もう、やめよう。
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