極悪な悪役貴族に転生したが、最弱設定の操作魔法を過剰な努力で極めて作中最強になる~俺を断罪するヒロインを助けたら、全員ヤンデレ化して離れない

青空あかな

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第77話:夏休みの頼み②

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 みんな走り終わったところで、ライラ先生が挨拶をする。

「これにて本日の修行は終了とする。ご苦労だった。カレンとネリーは足運びが一段と軽快になってきたな。ルカもよくついてきた。ギルベルトはもっと早く走るように頑張れ」
「「ありがとうございます」」

 ありがたいお言葉にお礼を述べる。
 やはりというか何というか、男子にはやや辛辣だった。
 まぁ、キンッ! がないだけマシか。
 解散かなと思ったけど、まだライラ先生のお話には続きがあった。

「……さて、話は変わるが、お前たちに一つ頼みたいことがある」
「「頼み……ですか?」」

 ライラ先生が頼みなんて珍しい。
 俺たちはやや緊張した心境で続きを待つ。

「地方貴族である私の友人から、とある盗賊団の討伐を依頼された。辺境を統治する貴族を狙っているようだ。だが、私もちょうど別件の仕事があり身動きが取れない。そこで、お前たちに代わりに討伐に行ってほしいのだ」

 ふむ、盗賊団の討伐か。
 ライラ先生が頼まれるくらいだから、結構強いヤツらかな……と考えたとき、思った通り説明が続いた。

「だが、油断はするな。盗賊団といっても一介のコソ泥ではない。“陽炎結社”と名乗り、ここ最近急速に規模を広げてきた集団だ。特に、トップの男はA級手配のスタニスラスと聞いた。冒険者は元より騎士団も地方は規模が小さいから、討伐に難儀が予想されるらしい」
「それは……だいぶ大物ですね」

 男の名を聞いて、俺は思わず呟いた。
 傍らのカレンたちも険しい表情だ。

 ――A級手配、スタニスラス。

 その名を聞くとゲーム知識が思い出されるな……。
 “手配”とは文字通り指名手配のことで、ルトハイム王国が危険性に応じて等級をつけている。
 中でもA級となると相当の実力者だ。
 スタニスラスは元は由緒ある貴族の末裔だったが、幼少期に家が没落して盗賊の道に堕ちた……という背景がある。
 しかし、“陽炎結社”なんて名前は聞いたことがない。
 俺が変わったからゲームシナリオにも変化が生じているのだろうか。

「……どうだ? 強敵ではあるが、お前たちなら十分に倒せる相手だと思うんだ」

 ライラ先生の頼みに、俺たち四人は顔を見合わせる。
 みな、こくりとうなずいた。
 もちろん、答えは一つだ。

「「はい、ぜひ引き受けさせていただきます」」

 ライラ先生からの直々の依頼。
 絶対に達成してみせる。
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