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第81話:会敵①
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スタニスラスは盗賊団が全員縛られた光景を見ても、少しも動揺した様子を見せず、俺たちを淡々と眺める。
A級手配としての経験値を感じる。
四人で一斉に攻撃を仕掛けたいところではあるが、状況を考えるとそれは逆に隙を与えてしまう。
俺はカレンたちにそっと話す。
「……森の中に三人いるな。みんなに任せていいか?」
「「了解」」
カレン、ネリー、ルカは、素早く崖を駆け上がり森へ向かう。
魔力探知を巡らせたところ、森の中に三人の魔力を感じた。
十中八九、ヤツの仲間だろう。
俺は警戒を解かなかったが、スタニスラスは微かな微笑みを浮かべた。
「へぇ、やるじゃないか。お見事。シャルロットたちは魔力を消すのが上手いのだがな。さすがは、ギルベルト・フォルムバッハといったところか」
「……なぜ俺の名前を知っている」
「有名だからさ」
そこまで話したところで、周囲の空気が変わった。
スタニスラスが魔力を練り上げるのが伝わる。
戦闘の、始まりだ。
「《魔物の招来》!」
突如として、スタニスラスの目の前の空間から、三匹の魔物が出現した。
鎧をまとった猪アーマーボア、吸血能力のある吸血スネーク、防御力の高いシールドオーク……。
いずれもB級。
こいつの空間魔法は高性能で、生物も収納できる。
原作通りの設定だな。
俺は魔力剣を生み出し、三匹の魔物に向かう。
「《骸斬り》」
アーマーボアの鎧の隙間を切り裂き、吸血スネークの胴体を切断する。
返す刀で、シールドオークの首を撥ねた。
操作してもよかったが、再度収納されたら魔法を解除されてしまう。
迸る血渋きの向こう側を見やったとき、異変を感じた。
スタニスラスの姿がない…………なるほど。
「……これも防げる人間はそうそういないのだが」
「空間魔法相手なら警戒もするさ」
後方を振り返り、スタニスラスの斬撃を防いだ。
空間から出した魔物に注意を向けさせ、隙がある背中から斬りつける……それがこいつの定石だ。
剣を振り払い、後退したスタニスラスに詰め寄る。。
「それなら、これはどうだろうか……《流水葬送》」
激しい濁流が襲い掛かる。
おそらく、川の水を勢いそのままに収納したのだろう。
瞬時に水の温度を零度まで低下させ、氷の塊に変える。
左手に魔力を込めて硬く握り、思いっきり叩いた。
無数の氷のつぶてがスタニスラスを襲う。
空間魔法の発動条件は、対象に触れること。
これだけ数が多ければ、全て収納するのは不可能だ。
スタニスラスは素早く横に移動して回避する。
「見かけによらず、小賢しいことをするじゃないか」
「まだだよ」
氷のつぶては軌道を変え、スタニスラスに直撃する。
殴ったと同時に魔力も飛ばしておいたのだ。
激しく氷がぶつかるが、決定的なダメージを与えることはできなかった。
いつの間にか、スタニスラスの全身が鈍い黒鉄色の鎧で覆われている。
「……できれば、これは使いたくなかったのだが」
兜の下から、くぐもったスタニスラスの声が聞こえる。
彼が装備しているのはA級防具、“霊気の鎧”。
物理的な強度だけでなく、一時的に自分の魔力を増幅する特殊な効力もある貴重なアイテムだ。
スタニスラスが手を広げると、俺の周囲の空間にいくつもの穴が開いた。
前後左右、上の半球状に。
……あの大技を使うつもりだ。
A級手配としての経験値を感じる。
四人で一斉に攻撃を仕掛けたいところではあるが、状況を考えるとそれは逆に隙を与えてしまう。
俺はカレンたちにそっと話す。
「……森の中に三人いるな。みんなに任せていいか?」
「「了解」」
カレン、ネリー、ルカは、素早く崖を駆け上がり森へ向かう。
魔力探知を巡らせたところ、森の中に三人の魔力を感じた。
十中八九、ヤツの仲間だろう。
俺は警戒を解かなかったが、スタニスラスは微かな微笑みを浮かべた。
「へぇ、やるじゃないか。お見事。シャルロットたちは魔力を消すのが上手いのだがな。さすがは、ギルベルト・フォルムバッハといったところか」
「……なぜ俺の名前を知っている」
「有名だからさ」
そこまで話したところで、周囲の空気が変わった。
スタニスラスが魔力を練り上げるのが伝わる。
戦闘の、始まりだ。
「《魔物の招来》!」
突如として、スタニスラスの目の前の空間から、三匹の魔物が出現した。
鎧をまとった猪アーマーボア、吸血能力のある吸血スネーク、防御力の高いシールドオーク……。
いずれもB級。
こいつの空間魔法は高性能で、生物も収納できる。
原作通りの設定だな。
俺は魔力剣を生み出し、三匹の魔物に向かう。
「《骸斬り》」
アーマーボアの鎧の隙間を切り裂き、吸血スネークの胴体を切断する。
返す刀で、シールドオークの首を撥ねた。
操作してもよかったが、再度収納されたら魔法を解除されてしまう。
迸る血渋きの向こう側を見やったとき、異変を感じた。
スタニスラスの姿がない…………なるほど。
「……これも防げる人間はそうそういないのだが」
「空間魔法相手なら警戒もするさ」
後方を振り返り、スタニスラスの斬撃を防いだ。
空間から出した魔物に注意を向けさせ、隙がある背中から斬りつける……それがこいつの定石だ。
剣を振り払い、後退したスタニスラスに詰め寄る。。
「それなら、これはどうだろうか……《流水葬送》」
激しい濁流が襲い掛かる。
おそらく、川の水を勢いそのままに収納したのだろう。
瞬時に水の温度を零度まで低下させ、氷の塊に変える。
左手に魔力を込めて硬く握り、思いっきり叩いた。
無数の氷のつぶてがスタニスラスを襲う。
空間魔法の発動条件は、対象に触れること。
これだけ数が多ければ、全て収納するのは不可能だ。
スタニスラスは素早く横に移動して回避する。
「見かけによらず、小賢しいことをするじゃないか」
「まだだよ」
氷のつぶては軌道を変え、スタニスラスに直撃する。
殴ったと同時に魔力も飛ばしておいたのだ。
激しく氷がぶつかるが、決定的なダメージを与えることはできなかった。
いつの間にか、スタニスラスの全身が鈍い黒鉄色の鎧で覆われている。
「……できれば、これは使いたくなかったのだが」
兜の下から、くぐもったスタニスラスの声が聞こえる。
彼が装備しているのはA級防具、“霊気の鎧”。
物理的な強度だけでなく、一時的に自分の魔力を増幅する特殊な効力もある貴重なアイテムだ。
スタニスラスが手を広げると、俺の周囲の空間にいくつもの穴が開いた。
前後左右、上の半球状に。
……あの大技を使うつもりだ。
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