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第100話:救助した結果
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□□□
同時刻。
マルクは剣を振り回しながら、懸命に魔物の群れを追い払う。
(ちくしょう……。こんなはずじゃなかったのによ!)
本当なら無双しまくって、今頃主の部屋に辿り着いていたはずだった。
それなのに、二階層で"魔物召喚"の罠を踏み抜いたせいで、あっという間に追い詰められた。
周りにいるのは、上級の魔物が十体。
撃退用の攻撃ポーション他、サポート魔導具は一瞬で底をつき、体力も魔力も限界が近い。 部屋の一角に集まって防御することでどうにか拮抗しているが、まさしくジリ貧そのものだった。
マルクは苛立ちを込めて、前で戦わせている三人の仲間を怒鳴りつける。
「クソッ、こうなったのもお前らのせいだ! 罠くらい見破れよ!」
「ちょっ! 人のせいにしないでください!」
「死ね! 責任取れ!」
「だから、なんで俺たちを攻撃するんですか! あんた、馬鹿ぁ!? マルクさ……おい、止めろよ、イキリーダー!」
マルクが仲間を攻撃するせいで連携が乱れ、ギリギリの拮抗が崩れた。
魔物が一斉に襲い掛かる。
「「うわあああああっ!」」
一同が顔を覆ったとき…………全ての魔物が消し飛んだ。
肉片がボトボト落ちる光景に呆然としていると、一人の少年が現れた。
「大丈夫ですか、助けに来ましたよ」
ネオンの声を聞き、シーカーの声の主だとマルクは気づく。
このような子どもに窮地を助けられたことが猛烈に苛立ち、キレた。
「このガキ、なに余計なことをしてんだよ! 俺の手柄を横取りすんじゃ……!」
そうキレるマルクは、最後まで言葉を紡げなかった。
ネオンの後ろから出てきた女性陣とウニネコ妖精の、怒りのオーラが凄まじかったから。
「さて、今ので死刑が決定しました。ネオン様への不敬を断罪しなければなりませんね。私は内臓を破壊します」
『ぼくは針攻撃で目を潰すウニ』
「じゃあ、あたしは両足を折って逃げられなくしてやろう」
「ボクは両腕を焼き尽くして抵抗できないようにするよ」
「それでは、わたくしは血液が逆流する毒薬を飲ませて、地獄の苦しみを与えて差し上げましょう」
当然のように話すブリジットたちの言葉に、マルクは震え上がる。
「す、すまん、待ってくれ……。ちょっとイキッちゃっただけで……」
「「もう遅い」」
彼女たちのオーラは、そこら辺の魔物などまるで相手にならない威圧感だ。
――もしかして、みんなの方が魔物より怖……。
「う……うわあああああ!」
マルクの断末魔の叫び声が響く中、ネオンはそっと目を閉じた。
同時刻。
マルクは剣を振り回しながら、懸命に魔物の群れを追い払う。
(ちくしょう……。こんなはずじゃなかったのによ!)
本当なら無双しまくって、今頃主の部屋に辿り着いていたはずだった。
それなのに、二階層で"魔物召喚"の罠を踏み抜いたせいで、あっという間に追い詰められた。
周りにいるのは、上級の魔物が十体。
撃退用の攻撃ポーション他、サポート魔導具は一瞬で底をつき、体力も魔力も限界が近い。 部屋の一角に集まって防御することでどうにか拮抗しているが、まさしくジリ貧そのものだった。
マルクは苛立ちを込めて、前で戦わせている三人の仲間を怒鳴りつける。
「クソッ、こうなったのもお前らのせいだ! 罠くらい見破れよ!」
「ちょっ! 人のせいにしないでください!」
「死ね! 責任取れ!」
「だから、なんで俺たちを攻撃するんですか! あんた、馬鹿ぁ!? マルクさ……おい、止めろよ、イキリーダー!」
マルクが仲間を攻撃するせいで連携が乱れ、ギリギリの拮抗が崩れた。
魔物が一斉に襲い掛かる。
「「うわあああああっ!」」
一同が顔を覆ったとき…………全ての魔物が消し飛んだ。
肉片がボトボト落ちる光景に呆然としていると、一人の少年が現れた。
「大丈夫ですか、助けに来ましたよ」
ネオンの声を聞き、シーカーの声の主だとマルクは気づく。
このような子どもに窮地を助けられたことが猛烈に苛立ち、キレた。
「このガキ、なに余計なことをしてんだよ! 俺の手柄を横取りすんじゃ……!」
そうキレるマルクは、最後まで言葉を紡げなかった。
ネオンの後ろから出てきた女性陣とウニネコ妖精の、怒りのオーラが凄まじかったから。
「さて、今ので死刑が決定しました。ネオン様への不敬を断罪しなければなりませんね。私は内臓を破壊します」
『ぼくは針攻撃で目を潰すウニ』
「じゃあ、あたしは両足を折って逃げられなくしてやろう」
「ボクは両腕を焼き尽くして抵抗できないようにするよ」
「それでは、わたくしは血液が逆流する毒薬を飲ませて、地獄の苦しみを与えて差し上げましょう」
当然のように話すブリジットたちの言葉に、マルクは震え上がる。
「す、すまん、待ってくれ……。ちょっとイキッちゃっただけで……」
「「もう遅い」」
彼女たちのオーラは、そこら辺の魔物などまるで相手にならない威圧感だ。
――もしかして、みんなの方が魔物より怖……。
「う……うわあああああ!」
マルクの断末魔の叫び声が響く中、ネオンはそっと目を閉じた。
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