ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

文字の大きさ
278 / 413
第1章 カイト、五歳までの軌跡

278

しおりを挟む
流血シーンが出てきます。苦手な方は飛ばして下さいね。次話は後ほどアップ予定。

―――――――――――――――――――――


朝。
怪我をした兵士が到着する前に確かめたいことがあるのよ、ペットボトルがちゃんと使えるか、どうしても気になる。

だからボクはちょっと実験。
ボクの部屋には、今、ボクだけ。

試すのは今。

ペットボトルは昨日のうちに洗っておいた。

ベッドサイドの机とイスがある。

机には、ペットボトル、水差し、水差しの中にはお水が入ってる。そして、昨日もらった剣だ。

出来たら針が欲しい。
でもないよ。

仕方ないから、勇気を出そう。

ボクはペットボトルの蓋を開け、水差しからペットボトルへ水を入れる。
そして、ちゃんと蓋をして、ペットボトルを両手で持ち上下に降る。

シャカシャカ音がして、泡がぷくぷくしている。うん、本当に炭酸水みたい。
いーち、にーい、さーん、しーぃ、ごっ
(シャカシャカ、シャカシャカ、シャカシャカ)
よし、5回振ったよ。

次は泡が落ち着くまで1分くらい待つんだったね。

待ちましたー、1分待ちましたー。
さあ、ちょっとドキドキだよー。

なぜか?それは今から人体実験するからでーす。
こんなテンションじゃなきゃできませーん。

心臓もバクバクしてる。

ボクは鞘から剣を抜き、これで用意は出来た。

さ、カイト、勇気を持て、勢いつけて、やるよ。

そんなふうに思わないと出来ない。自分自身で傷をつけるから。

ちょっと震えるけど、どの指にしようかな?
何かあっても、支障の無い指はどれ?
利き手とは反対の左手の小指になら支障が少ないよね。

よしっ。頑張れ、ボク。

パパとママからもらった大事な剣。
机から剣の先が少し飛び出すようにセットする。ペットボトルもすぐ側に置く。
タオルも置く。

よーし、頑張れ、ちょっとビビるけど、やるよ、やってやる。

その前に、忘れてた、呪文だ、呪文。
たしか、「ゆうじん」さんと、「ひろひと」さんの名前を組み合わせるんだったね。
えっと。

「ゆひうろじひんと」

なん?なんなの?光の輪っかがペットボトルを下からスキャンしてるみたい。

おー、ペットボトルにボクの名前がパソコンの文字入力みたいに表示されたよ。

なんかかっこいい、やばい、興奮しちゃった。うんうん、凄くいい。
これでこのペットボトルはボクのもの。

さあ、始める、頑張る、うん!

剣の先を、ボクの指でシュッとなぞる。
いたーい。血がプチってでてくる。

痛い、痛い、痛ーい。
早く、お水掛けなきゃ。
しまったー、蓋、閉めたままだったー。
血が滲むからペットボトルが血まみれ。
小指の指先がドクドク。心臓みたい。

痛い、傷口がズキズキしちゃう。

「痛い、痛いよ」

ちょっとこの剣、切れすぎじゃない?
ッッ、剣にキレてもね。

何とか、ペットボトルを開けた。
時々、傷口に当たって痛かった。

多分、これ炭酸水だよね?
しみる、絶対、しみるやつ。

でも、ちゃんと掛けなきゃ。

恐る恐るペットボトルの聖水であろう水を傷口にかける。

うぉぉぉぉーーー、しみる。
しみて痛い、痛い、痛い。
これ、治る前に、気絶しちゃうよー。

あぁぁぁ、あれ?痛くなーい。
痛くないよ。

傷口見るけど、さっきの傷はどこにもないし、痛くない。

「おーーっ」
痛くない、痛くなーい。

やっぱり、これは聖水だね。
傷も治しちゃった。

だけど、ボクのあの小さな傷で、あんなに悶えるんだよ。もっと大きな傷や怪我をした人は、どれくらいの痛みに耐えるんだろうね。気絶しちゃうくらいに強力。

それは、どうにかしたいけど、解決策が分からない。

さ、お片付け。
タオルで、散った血を拭ってお片付け。

ガチャ!

「カイト、起きたか?」

あー、カギかけてないや、そもそも部屋に鍵なんてないのよー。
そして今、パパの顔ー!

「カイト、どうした?血だらけじゃないか?なんだ、刺客か?どこだ?カイト無事か?」
「おい、セバスチャン、カイトが襲われた」

やばーい、やっちゃったー。
これ、絶対あとで怒られるやつ。


しおりを挟む
感想 34

あなたにおすすめの小説

追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす

yukataka
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

母は何処? 父はだぁれ?

穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。 産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。 妹も、実妹なのか不明だ。 そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。 父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。 母は、どこへ行ってしまったんだろう! というところからスタートする、 さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。 変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、 家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。 意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。 前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。 もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。 単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。 また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。 「小説家になろう」で連載していたものです。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

転生少女と黒猫メイスのぶらり異世界旅

うみの渚
ファンタジー
ある日、目が覚めたら異世界に転生していた主人公。 裏庭で偶然出会った黒猫に魔法を教わりながら鍛錬を重ねていく。 しかし、その平穏な時間はある日を境に一変する。 これは異世界に転生した十歳の少女と黒猫メイスの冒険譚である。 よくある異世界転生ものです。 *恋愛要素はかなり薄いです。 描写は抑えていますが戦闘シーンがありますので、Rー15にしてあります。   第一章・第二章・第三章完結しました。 お気に入り登録といいねとエールありがとうございます。 執筆の励みになります。

婚約破棄をしておけば

あんど もあ
ファンタジー
王太子アントワーヌの婚約者のレアリゼは、アントワーヌに嫌われていた。男を立てぬ女らしくないレアリゼが悪い、と皆に思われて孤立無援なレアリゼ。彼女は報われぬままひたすら国のために働いた……と思われていたが実は……。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

冤罪を受けたため、隣国へ亡命します

しろねこ。
恋愛
「お父様が投獄?!」 呼び出されたレナンとミューズは驚きに顔を真っ青にする。 「冤罪よ。でも事は一刻も争うわ。申し訳ないけど、今すぐ荷づくりをして頂戴。すぐにこの国を出るわ」 突如母から言われたのは生活を一変させる言葉だった。 友人、婚約者、国、屋敷、それまでの生活をすべて捨て、令嬢達は手を差し伸べてくれた隣国へと逃げる。 冤罪を晴らすため、奮闘していく。 同名主人公にて様々な話を書いています。 立場やシチュエーションを変えたりしていますが、他作品とリンクする場所も多々あります。 サブキャラについてはスピンオフ的に書いた話もあったりします。 変わった作風かと思いますが、楽しんで頂けたらと思います。 ハピエンが好きなので、最後は必ずそこに繋げます! 小説家になろうさん、カクヨムさんでも投稿中。

処理中です...