ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

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第1章 カイト、五歳までの軌跡

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◾︎10:15~
(王宮謁見の間)

「そなたの名はエリア、王太子妃付きのメイドで、カイト付きのメイドだったな」

とうとうバレたんだわ!どうしたらいいの?
陛下に、宰相様に、王太子殿下、あとはなに?どっかの騎士団達もいるわ。
私の両側には剣を腰に添えた兵士が並んでいるし、私は殺されてしまうの?!

私はカタカタ震えながら答えるしかない。

「は、はい。そうでございます」

宰相様の声は優しいけど、目つきが周りのみんなと同じ刺すような目線が痛い。

「エリア、教えてくれ。カイトは昨日、シルビアとジョージに会いに行ったか?」

「はい」

「その時の様子を詳しく教えてくれ。正直に答えるんだ。見ての通りここには陛下、宰相、私に、あとはマーシュ領騎士団総括団長率いる者たちがいるんだ。嘘はつかない方が懸命だ、よいか?」

もちろん、もちろんだわ。
この状況で嘘なんかつける人なんて居ないでしょ。とうとう私の人生は終わりなのね、お父様、お母様、不出来な娘でごめんなさい。

「は、はいっ。カイト様は王妃様とのお茶会を終えた後、部屋に戻りました。夕食までお時間がございまして、カイト様よりジョージ様とお会いしたいとの申し出があり、王太子妃様から許可を頂きまして、ジョージ様の部屋へご案内致しました」

平常心よ、平常心。私だって子爵令嬢なんだからッ、心は嵐でも、見た目では冷静でいなくちゃ。頑張るのよ、エリア。

「では、ジョージの部屋へカイトを案内したのは君か?」

「はい」

「では、ジョージの部屋には誰がいた?」

「はい、王太子妃様がいらっしゃいました」

「どんな様子だった?」

「はい、カイト様は入室前からきちんとご挨拶されまして入室の許可を得てました。入室してからは、王太子妃様にご挨拶されてました。その後メイドに抱かれたジョージ王子にもきちんとご挨拶されました。その後は、椅子に腰掛けたカイト様にジョージ様が抱っこされ、少しですがおふたりは和やかなお時間をお過ごしでした」

「そうか、ではその時なにか気になることはなかったか?」

「気になる事でございますか?ジョージ王子をあやしていたカイト様がしばしぼーっとしまして、その後「父上と約束がある」と急に申されまして、お部屋にお戻りになりました。」

「カイトはダウニーと約束があると言ったんだな」

わしはこのメイドとジルのやり取りを静かに聞いていた。

おい、待て!カイトがジョージを抱いてあやしていた時にカイトがぼーっとしていただと?なんだ。なんかあったな、そんな時は、はっ!そうだ。
たしかあれは、グランドメゾンでアルフィーがトイレで席を外した時に聞いた話。カイトはわしを鑑定したと言っていたな、あと鑑定する時に少しぼーっとすると言っていた事を思い出す。
なんだ?ジョージの部屋でカイトは何かを鑑定したのか?それをダウニーに?なんだ、何があるんだ。カイトは何を鑑定したと言うんだ?王太子妃か?


(王宮秘密の地下室から)
私は女を黙らせ、後ろ手に両手を縛り上げ、喉元にナイフを当てながら地下室をでた。
ドアを開けると、廊下がありそこを渡る。目の前には階段がある。階段を登り切るとそこにはドアがあり、ドアの隙間からわずかだが光が漏れている。
その光が途切れチラチラと揺れる、つまりそこドアの向こうには誰かがいて、歩いているってことだ。そいつの動きでここに漏れる明かりがチラチラ揺れている。光の揺れ方が複数の人がいることが分かる。
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