ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

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第1章 カイト、五歳までの軌跡

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◾︎10:25~

(王宮秘密の廊下)
様子を見るか。まずはこの女に騒がれては困るな。私は拳を女の腹に1発入れる。
口を塞がれた女は小さく「ウグッ」吐息を漏らし気を失い私にもたれかかってきた。それを受止め、廊下に静かに横たわらせた。


(神官長と神官たち)
「では、では、せめて、こちらをお渡し下さい」
わしはダウニー様にしたためた手紙と、カイト様にあてた貢ぎ物を目の前の偉そうな態度の兵士に差し出す。

「これはカイト様への貢ぎ物です。神殿に納められていた物をお捧げします。せめてこれだけでもお渡し願いたい」

なんだ?貢ぎ物?悪いが中を確認させてもらう。手紙は預かっておこう。検分はあとだ。私は手紙を内ポケットに仕舞う。

「手紙については預かった。ダウニー第二王子に渡しておこう。あとこれは中身を確かめさせてもらうぞ」

「はい、構いません」

何が入っているんだ?神官から受け取り木箱の中身を確認する。何かを入れるもの?なんだ?カバンか?変な形だな。どうやって開けるんだ?

「おい、これはなんだ?カバンか?」

「はい、そうでございます。イカルダの女神様よりお告げがございまして、早急にこのカバンをカイト様にお渡しするようにと言われましたのでお持ちしました。マーシュ領へお戻りになる前にはお渡ししたくこのような場でお渡しとなり申し訳ありません」

あー、イカルダの女神様からのお告げだとは。まずはカイト様にお渡しだな。

「了解した。私が手紙とこのカバン、しかとお預かりした。後ほど渡しておこう」

「では、よろしく頼みますぞ」

本当は神官長である私が直接お渡ししたかった。あのカバンはずっと神殿にあったものだ、たしか、何代か前の陛下から神殿が預かったものだ。開け方が先ずわからん。引っ張っても、押しても開けられない。だから使い方も分からないし、中身も確認できない。確かそうだったな。

陛下から預かっから下手なところにも置けず、神殿の宝物庫の奥に大事に保管され場所も取っていたものだ。使えないなら捨てればいいとか思ったりもしたが、そうは出来ず。今回初めてイカルダの女神様から私たちにお告げがあったのはびっくりしたわい。あのカバン?あれをカイト様に渡すように、だと。いったいなんの役にたつのか。けど、なにか重要なものだったのかもしれん。しかし、イカルダの女神様には逆らえん。カバンとは別に、ほかのお告げについてもダウニー第二王子宛の手紙にしたためておる。驚くだろうな。


(ダウニーの決断)
よし、今から階段を登るか。
私は忍び足で階段を上がる。ドアの隙間からの僅かな光の動きで少なくとも4、5人の者が居ると推定する。

これはドアか?ドアノブが無いぞ。ん?ドアの端に指が数本入るくらいのくぼみがあるな。軽く押してみるがビクともしない。
引いてみるには窪みから指が外れる。ドアの周りを見てみる。どうやら横にスライドさせるのかもしれない。開ける前に私は、私が使えるもうひとつの魔法を手先に集めた。さあ、ドアを開けようか。
やはりな。窪みに指を添えて力を入れ思い切り横にスライドさせると、その勢いにバキッと何か、多分鍵だろう、壊れながらドアが開いた。目の前には武装した王宮騎士団が、音に驚き私の方を見たのが同時だ。

すぐさま私に剣を構えたが、そうはさせない。私はもうひとつの魔法を発動させた。

「氷点」バキバキバキ、シュー

「「「「「うぎゃー」」」」」
「あ、足が、うわ、腰まで来た」
「うわー、なんだ?あっ、あっ、冷っ…い」

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