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第2章 いよいよ開幕!――物語は“影”の深層へ!
♡20万目前&🎄MERRY CHRISTMAS🎄SS
しおりを挟む応援いつもありがとうございます。
今日はクリスマスイブ🎄✨️
そして累計♡20万がもうすぐです💕
特別に“アマナとダウニーの出会い”SSをお届けします。
2人の始まりを、どうぞ楽しんでください。
皆様も素敵な聖夜✨を。
あんり
―――🎄✨️―――🎄✨️―――🎄✨️―――
私はアマナ。
私の父はこの国の宰相。
そしてアルフィー公爵家当主。
今日は、王家主催の夜会が王都で開かれる日。
そこへ招かれたのは、15歳以上で未婚、もしくはまだ婚約者のいない娘を持つ伯爵以上の貴族――その娘を同伴することが招待の条件だった。
噂では、第1王子のジルバート様。
第2王子のダウニー様。
そのお二人の婚約者を探すため、らしいの。あくまでも噂よ。
そしてその夜会に、まだ婚約者のいない私も両親と共に参加しているの。
王宮は白の壁が美しく、調度品も上品なものばかり。それを見ているだけでも心が癒されるわ。
それと同じく等間隔に飾られている絵がね、不思議なの。何故かって言うと絵は街並みだったり、草原だったり、畑だったり、建物だったりの風景画ばかりだけれど、そのどれも同じ人物が描かれているのよ。
お父様に、これは稀人のユージンさんだと教えてもらったの。
すごいわね。
300年前突如に現れた稀人。
街や、国を災害から救った救世主。
その子孫が今の王家。
これは貴族社会の最初の歴史の時間に教わること、誰もが知っている事実なのよ。
「きゃー、ダウニーさまぁ~、今日は私とぜひダンスを踊ってくださいねっ」
「あら、今回は私とだわ」
「いいえ、公爵令嬢である私アーシャと踊るのが先でしてよ」
なんかややこしいわね。
巻き込まれるのが苦手な私は少しづつ、その輪から逃れるように、その場を離れたわ。
その時チラッて見上げたダウニー様、眉間にシワが寄ってましてよ。
私が、右手の人差し指と中指の二本の指で眉間を軽く揉み込むような仕草を、ダウニー様はチラッと私をみて、自分の眉間を揉み出したわ。
そう、麗しき王子様が、眉間にシワ寄せたりしたらダメよっていう私からの意図を汲み取ってくれたようで良かった。
私は何事も無かったようにその場をあとにし、王家自慢のシェフたちが腕を奮った料理の数々に目を奪われていた。
会場の壁をぐるっと回るように配置されたテーブルには所狭しと数々な料理が並んでいたわ。料理の合間に大皿に入った水に散りばめられた色鮮やかなハイビスカスやブーゲンビリア達も彩りを豊かにしてくれてるの。
見ているだけで幸せだったわ。
近くにあった取り皿を手に取り私はお目当ての料理をお皿に盛り付けていく。
これは、コカトリスかしら?
蒸してあるようね。あっさりしていて私は好きなの。
これは、オークだわ。
油がよく出るのよね。よく焼かなきゃいけないから大変らしいわ。
肉々しい味が男性ウケがいいのよね。
お野菜も、お肉も、そう、ちょっとづつお皿に乗せるの。それがマナー。
皿の底が見えない程、こんもり料理を乗せるのはいただけないわよね。
そうあの人みたいに。――ルドン公爵。
少しづつ、少しづつ、口に運ぶの。
どれも塩味ね。それが当たり前。
素材の元々の味で、違いがわかる感じ。
「素材の味を楽しむのが本当の贅沢よね。」
そう教えてくれたのがお母様。
食事ってそうゆう物でしょ。
少しづつの料理は私のお腹にすぐに収まったの。
空いたお皿を給仕に渡し、お口直しに飲み物をと思った矢先。
横からすっと差し出されたグラス。
あまりにも自然でなかなか気の効く給仕だと思った――次の瞬間息が止まったわ。
グラスを差し出してきたのは、ダウニー様。
その指が長く骨太、だけど逞しい頼れる男らしさを感じさせる手。
手にも色気があるのかしら?
一瞬、背筋がヒュゥンとしたわ。
だって不意打ちだもの、そしてダウニー様をこの距離で見たのは初めてだったから。
一瞬時が止まったようだった。
見惚れるって、この事をいうのかしら?
その一瞬が、胸の奥に何かが解けたような気がした。
たぶん、あれが“恋に落ちる音”だ。
“恋はするものじゃなくて、落ちるものよ”
って名言を残して、あっという間にハバル王国に嫁いで行ったこの国の姫君、2人の王子の姉上である“ルルシアン様”のあの名言を聞いた時の衝撃と同じ。―――そんな衝撃が私の胸を射抜いたの。
「シーレモン水だよ。お肉を食べたあとに飲むと口の中がスッキリするんだ。良かったら君もどうかな?」
「ありがとうございます。いただきますわ」
私は公爵令嬢よ。にこやかに笑顔よ。
シーレモン水の爽やかさが広がる。
……でも、本当に胸の奥までさっぱりさせてくれたのは、
ダウニー様の笑顔のほうだった。
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