ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

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第2章 いよいよ開幕!――物語は“影”の深層へ!

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ボクはまだ戦える魔法が使えない。
イカルダの女神様から全属性の魔法を貰ったのに、どうやって発動するのか分からない。

鑑定も、合体も、瞬間移動も、気づいたらできていた。
でも、火も水も土も風も全く出ない。
使えたのは、あの時の“光”の魔法だけ――癒しの力。

なんでかな?5歳になったら、イカルダの女神様から授かったら、使えるんじゃないの?

(それはあとから理由を知ることになるんだけど。)

「カイト坊ちゃん、どうしました?」

あ!今、作戦途中だったー。

「大丈夫だよ。さあ、続けよう」

気を取り直し、ボクは地図を指さした。

マーシュ領に入ると、そこは広い広場だ。

「この広場で足止めしてもらう。ここだね。
その奥、領民の生活区域との境界線に……ボクが瞬間移動で石の“壁”を作るよ。」

「石?どうやって運ぶんです?ひとつ、ひとつ運んでる暇なんてありませんよ」

「うん、そこなんだけど!
ひとつ、ひとつじゃないよ、いっぺんに運べるんだよ」

ボクは背負っていたリュックをポンと叩いた。

「ハンス、いい質問だね。実はね、これユージンさんの遺品なんだ。
――たぶん、想像してるより色々な物が入っているの。」

「このサイズに石なんて……」

大人3人の顔がそろって困惑した。
セルジュの眉がひそむ。

「入らないと思うよね。……普通なら」

ボクはリュックの口を開けた。

――その瞬間、

ガラガラガラッ、ガラガラガラガラッ!!

大人をゆうに超える量の石が積み上がった。

大人たちは目を見開き、口が半開きだ。
唖然としているのが分かる。

「あのね、これでほんの少しだけなんだ。まだまだいっぱいあるよ、だから、大丈夫。足りると思うの」

「これが……ほんの1部……?」
「いったい、どれ程の量なんだ……」

「たぶん、1000は余裕だと思うよ」

「「「「は?」」」」

「あ、全部出したらひと山くらいになっちゃう」

「なっ!――これを、1000?」
「いや、なんだ?……は?山ひとつ?」
「それは、凄い!さすが、イカルダの女神様の愛し子……!」

おーい、セバス祈らなーい。
なになに?ハンスとセルジュ考え込んじゃった?
ハンスと目が合って、ひとつ頷いた。

「分かりました。カイト坊ちゃん、危険は伴いますが、お願いしても宜しいですか?」

「もちろんだよ。」

「ただし!……絶対に危険なことはしないこと。無理はしちゃダメですよ」

「うん、分かった」

「んでね、その壁を作ったら、その上から風を送って。
その風にこの胡椒を乗せて敵のところに送って」

「分かりました」

「あとはね、そーだな。石以上に岩があるよ。
これは、石積みの上から投げる?当たったらかなり痛いと思うけど。」

「水もあるよ。そうだ!雷を使える人いる?」

「雷ですか?いるにはいますが、どうされますか?」

「……危ないかな?
えっと、水に雷が落ちると“ビリッ”なるの。本当に痛いよ。
大人でも泣いちゃうくらい痛いと思う」

「痛いで済むならいいのですが……」

「うううん、きっとね、“いっぱい泣く”くらいでは、すまないと思うよ。
ボク、やったことないけど」

「それは、やめておきましょう。危なすぎます」

「そっか。」

ボクが軽率だったかな?
知識としては知っているんだけど、実際に感電した人なんて見た事ないんだよね。
だから、簡単に話しちゃったけど。

あとは、いつものように、弓を避けて、剣は長剣で弾き飛ばせばいい。

そうだな……捕まえたら、ご飯で吊ろう。
ロープでぐるぐる巻きにしたら、そいつらの前でガリガリクゥステーキとか、ベリデリベッパー焼きとか、BBQして、――匂い爆弾だ。
食べた事ないもの、絶対食べたいはず。

ボクは考えたことを3人に伝えた。

「あー、針千本飲ませる恐怖の拷問もありますが、美味そうな食事を目の前にして与えない……それも面白いかもしれないな」

「いや、セバス様、そんな甘いこと……」

「まあまあ、セルジュ。まずはカイト坊ちゃんを立ててみようか。」

「はぁ、……ハンス副団長が言うなら、まあ、やってみてもいい……かもしれません」

「よし、では、それで行こう。」
「カイト坊ちゃん、よろしくお願いします」

「みんな、よろしくね!
悪い奴やっつけて。マーシュ領をみんなで守るよ、いいね」

「「「「はい」」」」
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