ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

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第2章 いよいよ開幕!――物語は“影”の深層へ!

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ボクは今、屋敷に戻ってきた。
「疲れちゃたな。」

朝早かったし、瞬間移動や、リュックから沢山の岩や石を取り出す時に魔力も使った。

ボクは汚れをとにかく落としたくて、風呂に入る。またマールの手を借りて。

ボクが泡立てても、灰は上手く泡立たない。
それと、お湯を沸かせない。
その桶を持てないのもある。

小さい頃から感じた不便さは、今の疲れた体にはしんどい。

だから、マールに身を任せ、丁寧に洗ってもらってる。うん、いつもマールに任せているから、安心する。

疲れたのかな?ウトウトしちゃった。

湯船に浸かってウトウトしたら危ない。
ポチャン――あぁ、沁みるぅ…!
おっさんかっ!
内心自分でボケツッコミして意識を保つ。

「カイト坊ちゃん、話は聞きましたよ。マールは感動してます。もう、立派になられて……嬉しいけど、少し寂しいですね。」

ん?どうして?

「嬉しいけど…寂しいの?」

――ピチャンッ

「そうですね。立派に戦術を考えて、実行して、人が考えたことのない新たな戦い方を示したのは大きな功績ですよ。…嬉しいです。だけど、カイト坊ちゃんはね、まだ5歳なんです。本来はまだ守られる立場なんですよ。まだまだ可愛い盛りなのに、早く成長するのは寂しいです」

「そうなの?」

「あっ……今のは、忘れて下さい…」

ん?マールの顔、どうしたの?
泣きそうだよ。

「カイト坊ちゃん……ご無事で、良かった…です…」

「…マール……ありがとう」

心配してくれたんだね。嬉しい。
本当はね、初めて“人”と戦うんだ。
だから、少し怖かったよ。
……でも、それは内緒。
ボクはもっと強くなるよ。
みんなを守れる男になる!

――ピチャン

「さあ、カイト坊ちゃん、お風呂で十分癒されましたか?」

「うん、もう充分だよ」

「では、湯上がりしましょうか?」

さっきまで泣きそうな顔をしていたマール。今は笑顔だ。

マールにあんなに悲しそうな顔は、もうさせないからね。


(マールside)

カイト坊ちゃん、この小さな男の子。
まだ守られるべき存在。
けれど、この小さな背中が今日は頼もしい。
私は言ってはいけない事を申してしまいました。反省です。
だけど、無理はして欲しくない、そう思いが強くて、つい言ってしまったのです。
湯気の立つ風呂場で見せる背中はまだ幼い。声も幼児そのもの。

だけど、行動力や発想力は大人顔負け。
未来が楽しみではあるけれど、この子を取り巻く環境や大人達がこの子を正しく導かなければならない、そう思うのです。

戦術を聞きました。
食べ物を粗末にしては行けません。
けど、その食べ物で圧倒的に勝利をしたと聞きました。
“物は使いよう”、“発想の柔軟性”と捉えるべきなんでしょうね。

「カイト坊ちゃん、お疲れでしょう。睡眠もあまり取れてないですよね。朝食の時間まで少しお休みになりますか?」

「うん、そうする」

うつらうつらしながら、ベッドに潜り込みあっという間にスースー、可愛らしい寝息が聞こえてきました。

おやすみなさい、カイト坊ちゃん


(ルーク団長side)

ケンブルクのやつらを背後から攻めていく。
お互いに騎馬戦だ。やつらはここで仕留めてやる。

キンッ、カンッ

ヒヒヒヒーンッ。
俺たちの軍馬も負けてないぞ。
前足を持ち上げ、方向を展開し、奴らの馬を後ろ足で蹴りあげる。

頭を蹴られた敵の馬はバランスを崩してその場に倒れ落ちた。
私は綱を握り、馬の横に倒れ、剣で敵の兵士にトドメを打つ。

そんなこと出来るのは、綱跳びで日頃鍛えた腹筋のお陰だな。どうだ?

逃げ惑うか?そうはさせない。
お前たちの顔に、恐怖と後悔が滲んでる。
だがな、これから味わうのは
――絶望だ!


(レイ大佐とその一味side)

「俺たちはマーシュ領に入らなくて正解でしたね。」

「ああ」
部下に同意する。

俺は考えていた。
部下たちがマーシュ領の門から中へ入って行くのを俺は少し離れたところで傍観していた。

今回部下や、寄せ集めた兵士は10,000人。
ケンブルクでも、屈強の男たちを集めて送り出したんだ。
マーシュ領の騎士は3,000人だと聞いた。
だから、3倍の兵を編成したのだ。

伝令によると、やつらは圧倒的な強さで俺たちの兵士を次々になぎ倒している。

3倍の人数の兵士だぞ、それでいて、足りなかったか?
それだけ、奴らは強いのか?
もしくは、頭のキレる策略家がいるのか?

聞いてないぞ!

潜入していたあいつらは俺たちに嘘の情報を流していたのか?

数日、様子を見るか。落ち着いたら、次は私が出向く番だ。
戦が終わって、安心しているところにまたすぐ攻めるのだ。油断は大敵ってな。

俺は残りの奴らと静かに闇に紛れていく。


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