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第2章 いよいよ開幕!――物語は“影”の深層へ!
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んーっ、よく寝たー。
あれ?もしかして、お昼すぎてる?
通りでお腹すいてるはず。
お腹が空いて起きちゃったもん。
コンコン
「どうぞ」 このドアの叩き方はマール?
「坊ちゃん起きましたか?ご飯になさいます?」
「うん。ママとアリも一緒にお外で食べよ!ボク達は、ボク達でバーベキューしようよ」
「はい、準備できてますよ。お庭に参りましょうか?奥様もアリアーナ様もご案内しますね。」
「うん、それと、屋敷のみんなも呼んでよ。日頃の感謝をしたいからさっ」
「バーベキューはね、みんなと一緒にするから楽しいんだ。」
「分かりました。セバスに伝えますね」
んふふー。ケンブルクの奴らには“味わえない苦悩”だよね。
それに比べ、マーシュ領の騎士団達には“ご褒美ランチ”。
ボクを奴らに認識されては不味い。
あの作戦をボクが考えたと知られるのも不味い。
だから、ルーク団長からのご褒美にしてもらったんだけど、騎士団だけ美味しいのって、ダメでしょ?
だから、別にマーシュ家の庭の一角にバーベキューセットを作って貰ったの。
ボクが起きるのをみんな待っててくれたみたい。
うん、みんなで楽しもう。
けど、パパはいない。
まだ、起きてない。
だから、ボクがパパに変わってみんなをまとめないと。
まとめるには、“食事を共にする!”
これが一番手っ取り早いよね。
今回は胡椒を手に入れたんだ。
あとは、バナナ!
あっ!そうだよ。
バナナとシナモンも量産しなきゃ。
「マール、ご飯の前に、カマチョと畑にいきたいの。すぐに試したいことがあるんだ。」
「分かりました。では参りましょう」
マールと一緒にテクテク歩き、カマチョがいる畑に向かう。
この畑も随分と広大になったよね。
トマートゥ、ポテイトゥ、色んな野菜が区間ごとに植えられている。
向こう側には1面シュガー竹が真っ直ぐ伸びてさららさらら揺れている。
あっち側にはシーレモンの木々が黄色や緑の実をたわわに付けて収穫を待っている。
「カマチョ、バナナを植えたいの。」
「バナナってなんですかい?」
「これなんだけど。これは果物なの。美味しいんだよね。だけど、植えると株が増えていくから出来たら他と離して植えたいな。」
「それと、これはね、シナモンっていってこれも植えたい。胡椒もね。どっちも木なんだ。」
「分かりました。では、バナナですかい?増えるならあそこの空いているところに植えましょう。ちょうど何を植えようかと考えていたところです、ます。」
カマチョって、相変わらず語尾が〝ですます〟だよね。
「あのね、バナナは見た目がヤシの木に似てるんだ。さっきの場所に植えたらちょうど畑が隠れていいね」
「どんなものか想像がつきませんな、でも、坊ちゃんなら間違いねぇ。楽しみだすだ。」
「胡椒はね、つる草みたいだからなにかに這わしたいな。これはちょっと保留。とりあえず、バナナを植えようよ。」
ボクは、バナナの先っちょの白い部分を土に埋めた。
「これはそのままですかい?」
「水を撒いてもらえる?」
たしか湿った土が必要だよね。
前世の家の庭に植えたバナナの木。
根っこが広がって複数の芽を出すんだよね。
1株が実を1回つけて、その後枯れて、次の株へ世代交代するんだったはず。
前世と同じか分からないけど、これまでのトマートゥやポテイトゥーも前世と同じ実のなり方してるから、バナナも同じ気がする。どうだろ?
考えるとワクワクしてきて、さっき植えた場所をしゃがんで見つめる。
あのカマチョの黄金比で配合された肥料はこれまで次々に瑞々しい実をつけてきた。
だから、期待しちゃう。
ボクの隣にカマチョが並んで、しゃがんだ。
「新しい植物がどんな風に成長するのか、わくわくするんですだっ」
「ね、ボクも楽しみなのー」
ボンッ!
「あっ、芽が出た?」
すごーい、スローモーションみたい。
「相変わらず、坊ちゃんの肥料は凄いですます。こいつは成長が早ぇ」
ニョキニョキと成長するバナナ。
あっという間に実がなった。
ボクには前世でお馴染みのバナナだ。
「よし、実を採ろう」
「坊ちゃん、どれが実なんですかぇ?」
「あれだよ、ほら、何本も連なって垂れ下がっているでしょ?ほら、緑色からだんだん黄色に色づいてきたよ。もう採っていいよ」
近づくとバナナの甘ーい、甘い香りが漂ってきた。
ゴリラン達から貰った時はまだ緑色で熟れてなかった。
だけど、目の前のバナナは黄色で蜜で皮がテラテラしてる。
ボクは1本根元から取り、皮をむいていく。
熟しているから皮も剥きやすい。
「アムッ」
やばい、甘い、美味い、たまらない。
目が見開くほどの甘さに感動する。
あのねっとり感。鼻に抜ける芳醇な甘い香り。前世の高級バナナだよ、食べたことないけど。ぜったい、それくらいの評価してもいいくらい……甘い、最高!
「坊ちゃん、お味は?」
そうだ、カマチョもいたんだ。
「カマチョも食べてみてよ、ボクを真似てみて」
「ありがとうございますだ。いただくです、ます」
バナナをもぎ取り、皮を向き、躊躇わずに1口。口に入れた瞬間、カマチョの目が見開き、鼻息が荒い。口角が上がって、バナナを無心で頬張る。
ねっ、美味しいよね。
そのままでも美味しいけど、シナモンかけたらもっと美味しいんだから。
ボクは美味しそうにバナナを頬張るカマチョに、初めてバナナを食べたハーレン団長の顔を思い出していた。
ん?ふと熱い視線を感じて後ろを振り返るとマールがボクたちの手元のバナナを見ていた。
「マールも食べたい?だめだよ。あとでみんなで食べるんだからね」
恨めしそうなマール。ごめんね。
あれ?もしかして、お昼すぎてる?
通りでお腹すいてるはず。
お腹が空いて起きちゃったもん。
コンコン
「どうぞ」 このドアの叩き方はマール?
「坊ちゃん起きましたか?ご飯になさいます?」
「うん。ママとアリも一緒にお外で食べよ!ボク達は、ボク達でバーベキューしようよ」
「はい、準備できてますよ。お庭に参りましょうか?奥様もアリアーナ様もご案内しますね。」
「うん、それと、屋敷のみんなも呼んでよ。日頃の感謝をしたいからさっ」
「バーベキューはね、みんなと一緒にするから楽しいんだ。」
「分かりました。セバスに伝えますね」
んふふー。ケンブルクの奴らには“味わえない苦悩”だよね。
それに比べ、マーシュ領の騎士団達には“ご褒美ランチ”。
ボクを奴らに認識されては不味い。
あの作戦をボクが考えたと知られるのも不味い。
だから、ルーク団長からのご褒美にしてもらったんだけど、騎士団だけ美味しいのって、ダメでしょ?
だから、別にマーシュ家の庭の一角にバーベキューセットを作って貰ったの。
ボクが起きるのをみんな待っててくれたみたい。
うん、みんなで楽しもう。
けど、パパはいない。
まだ、起きてない。
だから、ボクがパパに変わってみんなをまとめないと。
まとめるには、“食事を共にする!”
これが一番手っ取り早いよね。
今回は胡椒を手に入れたんだ。
あとは、バナナ!
あっ!そうだよ。
バナナとシナモンも量産しなきゃ。
「マール、ご飯の前に、カマチョと畑にいきたいの。すぐに試したいことがあるんだ。」
「分かりました。では参りましょう」
マールと一緒にテクテク歩き、カマチョがいる畑に向かう。
この畑も随分と広大になったよね。
トマートゥ、ポテイトゥ、色んな野菜が区間ごとに植えられている。
向こう側には1面シュガー竹が真っ直ぐ伸びてさららさらら揺れている。
あっち側にはシーレモンの木々が黄色や緑の実をたわわに付けて収穫を待っている。
「カマチョ、バナナを植えたいの。」
「バナナってなんですかい?」
「これなんだけど。これは果物なの。美味しいんだよね。だけど、植えると株が増えていくから出来たら他と離して植えたいな。」
「それと、これはね、シナモンっていってこれも植えたい。胡椒もね。どっちも木なんだ。」
「分かりました。では、バナナですかい?増えるならあそこの空いているところに植えましょう。ちょうど何を植えようかと考えていたところです、ます。」
カマチョって、相変わらず語尾が〝ですます〟だよね。
「あのね、バナナは見た目がヤシの木に似てるんだ。さっきの場所に植えたらちょうど畑が隠れていいね」
「どんなものか想像がつきませんな、でも、坊ちゃんなら間違いねぇ。楽しみだすだ。」
「胡椒はね、つる草みたいだからなにかに這わしたいな。これはちょっと保留。とりあえず、バナナを植えようよ。」
ボクは、バナナの先っちょの白い部分を土に埋めた。
「これはそのままですかい?」
「水を撒いてもらえる?」
たしか湿った土が必要だよね。
前世の家の庭に植えたバナナの木。
根っこが広がって複数の芽を出すんだよね。
1株が実を1回つけて、その後枯れて、次の株へ世代交代するんだったはず。
前世と同じか分からないけど、これまでのトマートゥやポテイトゥーも前世と同じ実のなり方してるから、バナナも同じ気がする。どうだろ?
考えるとワクワクしてきて、さっき植えた場所をしゃがんで見つめる。
あのカマチョの黄金比で配合された肥料はこれまで次々に瑞々しい実をつけてきた。
だから、期待しちゃう。
ボクの隣にカマチョが並んで、しゃがんだ。
「新しい植物がどんな風に成長するのか、わくわくするんですだっ」
「ね、ボクも楽しみなのー」
ボンッ!
「あっ、芽が出た?」
すごーい、スローモーションみたい。
「相変わらず、坊ちゃんの肥料は凄いですます。こいつは成長が早ぇ」
ニョキニョキと成長するバナナ。
あっという間に実がなった。
ボクには前世でお馴染みのバナナだ。
「よし、実を採ろう」
「坊ちゃん、どれが実なんですかぇ?」
「あれだよ、ほら、何本も連なって垂れ下がっているでしょ?ほら、緑色からだんだん黄色に色づいてきたよ。もう採っていいよ」
近づくとバナナの甘ーい、甘い香りが漂ってきた。
ゴリラン達から貰った時はまだ緑色で熟れてなかった。
だけど、目の前のバナナは黄色で蜜で皮がテラテラしてる。
ボクは1本根元から取り、皮をむいていく。
熟しているから皮も剥きやすい。
「アムッ」
やばい、甘い、美味い、たまらない。
目が見開くほどの甘さに感動する。
あのねっとり感。鼻に抜ける芳醇な甘い香り。前世の高級バナナだよ、食べたことないけど。ぜったい、それくらいの評価してもいいくらい……甘い、最高!
「坊ちゃん、お味は?」
そうだ、カマチョもいたんだ。
「カマチョも食べてみてよ、ボクを真似てみて」
「ありがとうございますだ。いただくです、ます」
バナナをもぎ取り、皮を向き、躊躇わずに1口。口に入れた瞬間、カマチョの目が見開き、鼻息が荒い。口角が上がって、バナナを無心で頬張る。
ねっ、美味しいよね。
そのままでも美味しいけど、シナモンかけたらもっと美味しいんだから。
ボクは美味しそうにバナナを頬張るカマチョに、初めてバナナを食べたハーレン団長の顔を思い出していた。
ん?ふと熱い視線を感じて後ろを振り返るとマールがボクたちの手元のバナナを見ていた。
「マールも食べたい?だめだよ。あとでみんなで食べるんだからね」
恨めしそうなマール。ごめんね。
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