塩しかない世界に転生したので、料理で無双しながら領地を発展させます

あんり

文字の大きさ
5 / 458
第1章 カイト、五歳までの軌跡

5 残念な女神様と異世界転生


ボクの質問に女神様は答えてくれなかった。

気がつくと、世界は暗闇に飲み込まれていく。

「待って、女神様、せめてあなたのお名前でも教えてください」

そう願った瞬間、目の前にまた女神様が現れた。

「ごめんなさい。私の名前はイカルダ。人々は私のことを《 イカルダの女神》と呼ぶわ。神殿もあるから祈りに来てちょうだい。それがあなたと私の唯一の連絡手段だから。あ、それと言語訳翻訳機能もつけとくわ。だから言葉には困らないでしょ!」
 
(んふふ、私っていい事したわ)

とまあ、そんなやり取りをしつつ、ボクは今、ママのお腹の中にいる。

羊水に浮かんでる状態だ。
何がどうしたものかと考えているうちに生まれることになったらしい。

そして――

ボクはこの世界に生まれた。
ボク、カイト·ブラウン·マーシュとして。

赤子のボクが生まれてから数時間後。
走馬灯のように前世の記憶を夢の中で再確認しながら、今、目が覚めたんだけれど、今猛烈にお腹がすいた。
そして濡れたお下が気持ち悪い。
産まれたばかりの赤子は何も出来ない、だから泣くんだ。

 びぇーーっ
(お腹すいたぁーおしり洗ってー)

するとすぐドアが開く音がする。

ボクは音のする方へ顔を向けて
エッグッ、エッグッ、びぇーーっ
(早くー、ママン)

「はいはい、お坊ちゃま、お腹が空きましたか?それともお着替えでしょうか?」

この人は、ボクが生まれた日、お風呂に入れてくれた人?

 
あぅ、あぅ…(あなただあれ?お腹すいたぁ)
 
ふぇーん、んっ、うきゃー(早く、気持ち悪いよー)

「カイト様、お待たせしました。このマールがいますよ。カイトお坊ちゃまのお世話係です。まずはキレイキレイして、その後にお着替えをして、カイトお坊ちゃまのお母様にお乳を貰いに行きますよ。カイトお坊ちゃまのお母様はお貴族の中でも大変珍しく自らの手で子育てをしたいと仰るんですよ。」

「はい、キレイになりましたね。では早速お母様の所に参りましょ」

マールはボクに優しく語りかけながら素早くボクの汚物の処理をし、キレイにしてくれた。

気持ち悪さが無くなった僕はちょっとご機嫌だ。

バブーバブー!ボクはニタァーって、何となく笑ってみえるかもどうか、頬の筋肉が僅かに上がる。

ボクの顔を見たマールは
「坊っちゃんは私たちの言葉を理解しているみたいね」って優しく笑い、ボクを抱いてママの寝室に向かう。

ドアが急に開き「カイくん?どーしたのかしら?お腹すいたの?」

ボクを抱いたマールは、ずっと先のドアから顔を出すママに

「奥様、ご出産されてまだ数時間ですよ、今はお部屋でお休みくださいませ。カイト坊っちゃんはマールが奥様の傍にお連れしますよ」

「ありがとう、マール。カイくんの声が聞こえてしまって気になってついドアまで来てしまったわ。さぁ、カイくんをこちらに寄越して。」
感想 36

あなたにおすすめの小説

【完結】転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革

うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。 優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。 家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。 主人公は、魔法・知識チートは持っていません。 加筆修正しました。 お手に取って頂けたら嬉しいです。

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!

カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。 前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。 全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

ボンクラ王子の側近を任されました

里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」  王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。  人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。  そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。  義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。  王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?

劣化スキルで追放された俺ですが、不純物だけを「選んで」壊せるので実質最強でした〜毒草も泥水も分解して、辺境の孤児たちと豊かな開拓ライフ〜

チャビューヘ
ファンタジー
「お前のスキルは物を壊すだけだ」 王都の宮廷錬金術師団を追放された青年クロード。彼の持つスキル劣化は、触れたものの品質を下げるだけの「外れスキル」と見なされていた。 辺境へと追いやられた彼は、打ち捨てられた廃村で、飢えと魔物の脅威に怯えながら生きる5人の孤児たちと出会う。生きるために毒草をかじる彼らを見たクロードは、自身のスキルの「真の力」を行使する。 劣化の精密制御――それは、毒草から「毒素だけ」を分離し、泥水から「不純物だけ」を取り除く、万能の錬金術だった。 腹を空かせた子どもたちに安全な食事を与え、井戸を浄化し、迫り来る大狼の群れから村を守るクロード。抜け目のない行商人の少女メルヴィも加わり、彼らは廃村を少しずつ豊かな拠点へと作り変えていく。 しかし、村の地下にはクロードのスキルと同じ紋章が刻まれた古代遺跡と、謎の「根」が眠っていて……。 これは、すべてを失った錬金術師が辺境の地で子どもたちと生き抜き、やがて世界の秘密に触れるまでの村づくり開拓ファンタジー!

継子いじめで糾弾されたけれど、義娘本人は離婚したら私についてくると言っています〜出戻り夫人の商売繁盛記〜

野生のイエネコ
恋愛
後妻として男爵家に嫁いだヴィオラは、継子いじめで糾弾され離婚を申し立てられた。 しかし当の義娘であるシャーロットは、親としてどうしようもない父よりも必要な教育を与えたヴィオラの味方。 義娘を連れて実家の商会に出戻ったヴィオラは、貴族での生活を通じて身につけた知恵で新しい服の開発をし、美形の義娘と息子は服飾モデルとして王都に流行の大旋風を引き起こす。 度々襲来してくる元夫の、借金の申込みやヨリを戻そうなどの言葉を躱しながら、事業に成功していくヴィオラ。 そんな中、伯爵家嫡男が、継子いじめの疑惑でヴィオラに近づいてきて? ※小説家になろうで「離婚したので幸せになります!〜出戻り夫人の商売繁盛記〜」として掲載しています。

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。

たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。 しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。 そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。 ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。 というか、甘やかされてません? これって、どういうことでしょう? ※後日談は激甘です。  激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。 ※小説家になろう様にも公開させて頂いております。  ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。  タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~